第7話 搾りたてミルク
「善行お坊ちゃま、
助かった!
メイドさんがこちらにやってきて、救いの神ならぬ、救いの師ともいうべき常識人の星舟先生の登場で俺はこの場がようやく収まると俺は胸をなで下ろしていた。
先生は菜々緒と違い人格者だったのだが、あまりにも善行が鈍くさくて、厳しいことが言えなかった節がある。
だが俺のポテンシャルが上がったことで、「他の弟子には内緒だが……」と数々の秘奥義を教えてもらっていた。
「やあ、善行くん」
「星舟先生、こんにちは!」
俺は声を出してあいさつするが、人見知りの若葉は先生にぺこりと会釈していた。“令和の武蔵“の異名を取る星舟先生だが、気難しいところはなく誰にでもフランクに接してくれる。
先生が来ることを知らなかった菜々緒は口元をあわあわさせて、びっくりしていた。
「お父さん!? なんでここに?」
「出稽古で菜々緒が好き放題していると聞いてな、善行くんに
「お父さん! ぜんぶ知ってて、師匠と勝負させるなんて!」
どっきりのネタばらしした星舟先生に菜々緒は詰め寄っていた。菜々緒の怒りが爆発して、先生から叱られるんだろうと俺は思っていたのだが……。
「ありがとう! お父さんのおかげで伴侶を見つけられたよ!」
「そうか、ではぼくは八乙女さまに菜々緒を許婚にしてもらうようお願いしてくる」
「「は!?」」
俺と若葉は菜々緒たちの言葉に驚いて、顔を見合わせた。
「お父さん、師匠とたくさん子作りしようと思うんだけど……とりあえず3人くらい」
「そうか! それはありがたい。孫は見れるし、跡継ぎもできるな!」
とりあえずビールみたいに言うなし!
星舟先生と菜々緒は喧嘩するどころか、仲の良い家族といった感じで俺と結婚したあとの勝手な妄想を話していた。
「冗談じゃありません! 帰ってください! 兄さんが盗られて……ちがう、菜々緒先輩が私の姉になるなんてぜったいに嫌です!!!」
人見知りで虫も殺せなさそうな若葉だったのだが、いまは二人の前に立ちふさがり、うちに勤める執事やメイドさんをかき集めて、星舟先生と菜々緒を無理やりお帰り願ってしまっていた。
「ああっ、善行くん。君にぼくの技術のすべてを伝えたよ。免許皆伝だ! 次は菜々緒との結納式で会おう」
「師匠ぉぉぉ! 入学式が終わったら、本能のおもむくまま休憩室で愛し合いましょう」
「不愉快です、玄関を閉めてください!」
やっぱ、
さすがエロゲ、先生も非常識人だった。若葉がこんなに怒るなんて、よほど菜々緒が
――――翌朝。
身体に気だるさを感じ、俺はまだ夜が明け切らない時間に目が覚めてしまう。暗さの度合いからして、4時くらいか。
「……さ~ん……ああ、……さん……」
そのまま目を開けて起きたかったのだが微かな声が響いてきたので、急いで目を閉じた。
布が引っぱられる感触がしたので、薄目で様子を探るとメイド服を着た何者かが俺の身体に跨がってパジャマのボタンをひとつひとつ外しており、思わず声がでそうになるくらいびっくりしたが、喉の手前でなんとかこらえた。
メイドさんはパジャマのすべてのボタンを外し終えると俺の胸元に上半身を預けて、猫のようにすりすり頭や耳をこすりつけている。
「ああ、兄さんの素肌……あったかい。渡しません、この温もりを……私だけの兄さんなんです。誰にも兄さんを譲るつもりなんてありませんから。兄さんは私の太陽、アイドル、神、仏、空気に水に癒やし……私にとってなくてはならない存在、そして未来の旦那さま……」
若葉!?
俺の形容はともかく、どうやら若葉にとって必要不可欠な存在になれたことがうれしい。
そんなことを思っている間にも髪や肌をこすりつけ終わると若葉はひと仕事終えたと言わんばかりに上半身を起こして美しい銀の髪をなびかせる。
「菜々緒先輩は卑怯です……兄さんをいじめておいて、兄さんが本気出したら手のひらを返して、口にも
ふっ、ふわっ、あうぅぅ!?
若葉はまた上半身を胸元に預けたかと思うとぺろぺろと舌で俺を舐め出してきて、若葉の舌づかいの気持ちよさに変な声が漏れそうになるが、意識があることを悟られないよう必死でこらえる。
だが生理現象だけは避けられず、鳥肌など色んなところが立ってしまっていた。
「あん! 兄さん……そんな急かしちゃダメ……寝ててもえっちなんだからぁ♡」
ゆさゆさしながら、夢中で俺の肌をむさぼるように舐めていた若葉のかわいらしいおしりに張ったテントが当たってしまい、驚いた彼女は俺の顔のほうにおしりを向けるようにして体位を入れ換えた。
「子どものころは小さかったのに立派に成長するなんて。やっぱり育乳と同じで毎晩マッサージさせてもらった甲斐がありました」
なっ!? そんな事実は俺は知らないぞ!
若葉は愛おしいそうにテントを撫でたり、頬ずりしているようだった。
ズルッ!
ひゃんっ!?
部屋の空気が下半身に直に当たる。俺のパジャマのズボンとおパンツが脱がされたような気がするが、若葉のかわいいおしりで視界がふさがれ、よく見えない。
さ・ら・に、なにやら生暖かい感触がして……。
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若葉は喉を鳴らしたあと向き直り、狸寝入りする俺に告げた。俺の搾乳を終えた若葉は手で下乳を支えながら
「今日も兄さんの精力たっぷりの栄養補給ができました、ふふ。兄さんのミルクをたくさん飲んで私のおっぱいは兄さんのミルクバーを挟めるくらいに大きくなったんですよ」
なにそれ!?
ミルクを飲んでおっぱいを大きくして、そのおっぱいでまたミルクを絞って飲む、みたいな夜の自給自足性活かよ!?
どこか陰のあるというか、かわいそうだと思わせる憂いを帯びた表情がたまらなくドストライクで俺の庇護欲をかきたていたのだが、まさか若葉が俺の知らぬ間に、こんなにもドスケベな
『スクダイ』は睡眠を取ると行動力の源とも言える体力が回復する仕組みになっているのだが、回復量がいつも俺の計算と合わないことを不思議に思っていた。
善行だから雅人と違い、なにか下方修正されてるのかと思ったら、まさか若葉に搾精されて体力が減ってたなんて、予想外でしかない。ちなみに俺はやったことはないが、最大限まで体力を貯めると99回まで連射可能らしい。
若葉は計5回ほどの搾乳作業を終えると額の汗を拭いながら言った。
「ふう……これだけ搾り取れば兄さんは他の女の子と浮気なんて考えないはず。だけど兄さんに私がこんなえっちな子だと知られたら、絶対に嫌われてしまう……。私だけの秘密にしておかないと」
あのー、もう知ってしまったんですけど……。
お掃除した上に濡れタオルで俺の身体を綺麗に拭き上げ、そそくさと俺のパジャマを元にもどして、見事に証拠の隠滅を図る若葉。
ツンデレなことは把握していたけど、あくまでゲーム内の善行と若葉はキスハグと着衣でなで合うくらいのまさに純愛って感じで、まさか俺が鍛え上げたことで若葉がサキュバスもびっくりなくらいえっちになってしまう変化をもたらしてしまっていたとは露ほどもにも思っていなかった。
ゲーム内では若葉は善行の性欲処理に使われるんじゃないかと善行のこと最初はめちゃくちゃ警戒心を露わにしてたんだけど、そこから徐々に誤解が解けていった背景があるんだが、まさか若葉から進んでエロいことをしてしまうとか……。
「面と向かって、素直になれない私を許してください……いつもいつも私を見守ってくれる優しい兄さんのことが大好きです」
――――ん。
若葉が向きを変えようとしたので目を閉じて寝たふりをしていると唇に柔らかい感触がした。
これじゃ、嫌うどころか、
ただ若葉の名誉ってもんがあることだし、俺はなにも知らないふりをすることした。
「おはよう兄さん」
「おはよ、若葉」
若葉のおかけですっきりし過ぎて二度寝したあと、新しい制服に着替えた若葉から起こされ、目を覚ます。
ブレザーに美しい銀髪がよく栄える若葉に目が奪われ、そんな彼女が俺のミルクバーをちゅぱちゅぱしてたと考えると変な気持ちになってしまう。
「兄さん、どうかしました? 顔が赤いですよ、入学式から欠席ですか? やっぱりダメ人間なんですね」
「いや大丈夫だ。変な夢を見ただけだから。若葉が俺にエロいことをしてくるやつ」
「ふぁっ!? そ、そ、そ、そんなこと私がするわけないじゃないですか。兄さんは妹に
「だよな。純真無垢な若葉が俺にエロいことなんかするわけない! 俺は若葉のかわいい制服姿がそばで見れるだけでしあわせだからな」
「兄さんは嘘ばっかりつく詐欺師です……。しようもないこと言ってないで、早くしないと遅刻しちゃいますよ」
俺の制服を置いて、若葉は部屋を出ていってしまった。白い肌の美顔だけじゃなく耳まで真っ赤になり、頭から湯気を出しながら……。
若葉を寝取られないように、やれることはすべてやり尽くした。いよいよ、俺たちはクズ主人公の雅人と入学式で対面だ!
―――――――――――――――――――――――
若葉は善行になにしてたんでしょうね? お子ちゃまの作者には分かんない、分かんな~い。
作者も待ってたぜェ!! この瞬間をよォ!! ということでクズ主人公、雅人がそろそろ登場。いっぱいおっぱいざまぁしていきますので、ご期待の読者さまはフォロー、ご評価いただけるとありがたいです。
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