タイトルの印象を裏切る面白さ (※シリーズ物ではない)

シリーズ物の続編っぽい副題の付いたタイトルですが、連作小説の第2シーズン！とかではないので、この小説単品で読めました。
（作者さんの同タイトル作品が複数ありますが、アプローチ毎の論文タイトルのようなニュアンスで名付けられているようですね）

小説の内容について、読む前の印象としては、
「端的な欲求を表すタイトル」
「シリーズ途中っぽい副題」
に、キーワード「ありきたりな転移」「逃げの一手」「試行錯誤」「スローライフ」
あと「およそ300話連載時点の★1000+」
といったような情報から、何となく淡々とした展開だったりコツコツと能力を伸ばしたり、ソロ行動がメインな感じの無機質なタイプのストーリーかな？と思っていましたが…

実際読んだ後はイメージを結構裏切られて、（以下ネタバレあり）

「初めから瞬間移動(短)は出来る」
「タイトルの実現手段は見えている(手探りではない)」
のでストレスがないですし、
読んでいて快適な「優先順位のはっきりしたドライな主人公」
と、小説が色付く「信頼し合う仲間が出来る」
が非常に上手く両立していて、とても良いです。
正直「信頼し合う仲間が出来る」のは一番予想を裏切られたところなのですが、結果的に一番良かったと感じるところでもあります。
あと、
「恋愛要素において主人公の過剰モテ(ハーレム)が無い」
「女キャラが増えて描写が増えても男の友情もちゃんとある(バランスが良い)」
ところもストーリー中心構成っぽくて良いと思います。

自分は一気読みしてしまいましたので、タイトルや紹介文のストーンとしたシンプルな感じに どうなんだ？と思っている方は是非読んでみては如何でしょうか。