第5話 コインランドリーから②

勝負下着を回収したジャージ姿のおねーさんは、私に『きっ』と鋭い眼差しを向けて『問答無用』と去った。


残された私は胸がずきずきと痛んだ。


ソレは病気を疑うくらいの痛みだった。立ち直るのに何日もかかった。


そんなある日マンションのエレベーターに乗っていたら、おねーさんがジャージ姿で乗り込んできた。エレベーターの中は気まずい空間と化した。


おねーさんは『きっ』と私を睨んで私を圧する。

私はまたもや動揺してエレベーターの中に座り込んでしまった。


そんな私を無視して、おねーさんはエレベーターを降りた。


私はエレベーターに残されたまま最上階まで上り、最下階へと進むエレベーターで茫然としてる。


すると私とおねーさんの降りる階6階で部屋に帰った筈のおねーさんが乗り込んできた。


私に「降りるよ」と一声、私の右手をつかみ立たせエレベーターの外に降ろした。


「悪かった」とブスッと言ったおねーさんは毅然としていて、恐々見ていた私に『綺麗な顔だな』と感想を抱かせた。




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