第3話 モダン③

修学旅行から帰宅した私は、母から新たなミッションをいいつかる。

私がうけてたたねばならないミッションとは、ランジェリーショップと銭湯の女湯の番台のバイトで。呆れた。母よ、徹底してるね。ダブルバイトのミッションはお小遣いが倍増して勉強時間を割いても良いとのおおせだから、嬉しさと怖さが半分半分だった。

でも修学旅行がなんとか無事に済んだのだから、もういいじゃんとめんどくさがったのは本音。

用意がいいことに、母はどちらもバイトできる様に履歴書と学校の通信簿を持参して、母なのに、バイトする私じゃないのに、バイトする契約を取りつけてきたとのこと。

有り難いのだが、少し怖いぞ母よ。

そんなわけで、ランジェリーショップと女湯の銭湯の番台のバイトをする日々が始まった。


母の作戦の為に、私は勝負下着が展示されているコーナーのレジを任された。グンゼのパンツですら鼻血モノだった私だから、お客さんが滅多に来ないことを利用して、両目を閉じとこうか?とか思うくらい、はずかぴかった。だいたいマネキンはナイスバディしかないトルソーだから、とてもとてもセクシャルなんだ。でもミッションコンプリートの為に、頑張って倒れない様に、両目をつぶらない様に、頑張った。セクシャルなラインに鼻血をふきそうなんだけど、母の中年ぶとりのまっ裸を思いだし、母の愛に応える為に、私は全身赤面ヤローな身体で、バイト時間を苦しみながら真っ当する。そして、ランジェリーショップのバイトの無い日は、女湯の銭湯の番台のバイトなのだった。これは超はずい仕事なんだけども、さいわい女湯に来るのは、常連の中年ぶとりのオバチャン達ばっかだったので、肌色の物体に慣れれば怖くないことに気がついた。もちろん、痴漢じゃないので、裸体をじろじろ見たりはしない。バストもヒップも股も見てないんだけど。だから、ランジェリーショップより楽勝か?と思っていたら、たまにスゲーモデル並みのナイスバディなねーちゃんが来てまっ裸でとことこ歩いて行く。

私が気絶したのは言うまでもない。


ありがとう母よ。私もこの体質と性格を完治させるべくミッション頑張るよ。そして倍増するお小遣いで、我慢しまくってる少女漫画と少年漫画をコレクションするね。

ただでさえ勉強時間が減ってるので、豪遊は出来ないけど。




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