死神が紡ぐ運命には抗えぬと心せよ

探偵レイモンドがとある男に仕掛けたフェイト・ルーレット。
生への希望を微かにでも抱かせた上で、容赦なく絶望の淵へと叩き落す探偵の『正義』を必要悪と感じるか、その男と同類だと感じるかは貴方の勝手。そんな風に突き放すような幕切れがすごく、すごく好き。だって、探偵レイモンドにとっては死神が紡ぐ運命すらも予定調和だ。ただ、彼は己が信じる（または、信じていたい）正義を執行するだけなのだから。