ボクはネコ side愛 white day
「
「急に何よ、何がどうしたら良いのか全くわからないのだけど」
図書館の小さい自習室で私と凜華は勉強を終え片付けている所だ。
王理の紹介で出会った凜華は、去年の冬からこうして部活の無いときは私の勉強を見てくれるようになった。その御蔭で留年も退学も免れ高等部に進学できたし、今年は成績も上がって順当に進学できると思う。
「ホワイトデイの事なんだけどね、王理にバレンタインデイのお返し何が良いかなと思ってね」
「
「うん、きっと何を渡しても喜んでくれると思う、だけどそれで良いのかなと思ってね」
「ふーん、まあ取り敢えずここを出てから話しましょ、もう閉館時間になるから」
「凜華いつもありがとうね」
「なによ急に、まあいいわ行きましょ」
私と凜華は荷物を持ち受付に部屋の使用許可証を返して外へでる。
3月になって
3月になり17時だとまだ日が出ていて暖かい、私は凜華と並んで歩きながら先程の続きを話すことにした。
「話の続きなんだけどね、ホワイトデイ何が良いかなって思ってね」
「はぁ、愛あなたねホワイトデイがいつかわかってるの? 明日よ明日、今から何か用意するのは難しいんじゃないのかな」
「うん、分かってるよ、一応ねかわいい刺繍がされたハンカチは用意しているのだけどね、ほら王理ってあれでしょ普段使えないかなと思って、普段使う様なハンカチだと可愛くないし王理余り好きじゃないでしょ」
「まあねぇ、お義姉ちゃんあの見た目と口調に反してラブリーでファンシーな物が好きだからね、下着とかふわふらのひらひらが付いたの着てるでしょ、もしかして愛の前だともっと際どいに着てたりするのかな」
「えっ、いや、その、も、もうこの話はやめよ」
「ふふふ、まあいいけどね、それより愛はバレンタインで何を貰ったの? そてに合わせるのも一つの手よ」
「バレンタインは……王理はね」
「うん」
「玄関でね」
「うんうん」
「ネコのコスプレをして「にゃー」って言ったの」
「うんうんう……ん? 今なんて言ったの」
「えっ、だからネコのコスプレをして、手を猫の手にして「にゃー」って言ったの」
「…………ぷっ、ふふふふ、あはははははは、お義姉ちゃんが、くふふ、あのボクが口癖のお義姉ちゃんが、にゃーって、ふふふ、あはははは……」
「凜華、凜華、そんなに笑わなくても」
「ごめん、ごめん、くふふ、だめ、ちょっと待って、あはは、無理、ふふふ」
暫く凜華の笑っているのを眺めてため息をつく、言うんじゃ無かった、凜華に言っちゃったって王理にバレたら嫌われないかな、口止めだけはしておこう。
「ふふふ、ごめんね、もう良いわ、はぁもう次お義姉ちゃんと会った時どんな顔をして我慢したらいいのよ」
「治まった? それで何をお返ししたら良いのかなと思ってね」
「確かに、これは迷うわね……そうね、愛もコスプレしてみたらどうかな」
「私がコスプレするの? 例えば何が良いと思う?王理と同じでネコとか?」
「そうね、例えばナース服とか婦警さんとか女教師とかどう」
「どうって言われても……」
ナース服を着てお医者さんごっこ、有りかもしれない。
婦警さんの格好で手錠をかけて……おへその下辺りがキュンとした。
女教師の格好で指示棒で王理の、王理のあっのぼせてきた。
「いい、それいい、さすが凜華だわ」
「えっ、冗談よ愛あなた───」
「そうと決まればド○キに買いに行かなきゃ、凜華アドバイスありがとうね、じゃあまた明日、先行くねバイバイ」
「あ、え、ちょっと愛待ちなさ……もう」
凜華が何か言っている気がするけど走り出した私にはよく聞こえなかった。
王理へのバレンタインのお返しは決めた、婦警さんのコスプレ衣装を買いに行かないと。用意するのは衣装と手錠と目隠し用の布なんてどうだろうか、手錠は怪我をしないようにもこもこの着いたやつが良いかな。
「ふふ、明日が楽しみだわ」
私は胸をドキドキさせながらマンションへ帰り着くと、ド○キで買った衣装と道具一式を王理にバレないように隠した。
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