第29話

「お前は強かった、だが残念ながら俺には1歩届かなかったようだ!」


相手の剣が俺に迫る…


だが、こんなところで負ける訳にはいかない!


相手が振り下ろす剣よりも早く俺は左の拳を相手に向け、左ストレートをうつ。


「はっ、最後のあがきか?こんなんでダメージ食らうわけねーだろ!あんたは強かったよ、誇れよ。」


俺もそう思うだろうな


俺は武器を失い、斬撃ももうない。

だが、負けられない!

────

相手サイド


最後のあがきをするとは往生際の悪いやつだな。


こいつは強い。


あと数ヶ月やってれば俺なんて相手にもならないだろう。


ただ俺と当たるタイミングが悪かっただけなのだ。


「誇れよ。」


俺は勝利を確信し件を大きく振り上げる。


待てよ?


何かが引っかかる。


このレベルの勝負ではこの引っ掛かりが、小さなミスがすぐ落とされることに繋がる。


相手は左ストレートを俺に打ち込んでくる。


武器もないのになぜ?


次の瞬間俺は認識を間違えていたことを知る

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