第30話

全員が黒羽の負けを確信した瞬間、黒羽だけは笑みを浮かべ自分の勝利を確信する。


左ストレートは攻撃になり得ないが、斬撃はもうないという訳でもないんだぜ!


黒羽の確信通り光の柱は相手の体を貫く。


その斬撃は、指輪から伸びていた。


この斬撃はさっき相手に近づく直前に仕込んでいた。


とすぐさま次に警戒し背中からライフルを抜く。


が、その警戒は無用だったようで相手は崩れ去り、黒羽は自分の勝利を知った。

────

体に斬撃が突き刺さった時、今更ながらに違和感の正体に気づく。


それは数だ。


風切り音が6回だったのに対し、襲ってきた斬撃は5本。

それはそうだ。

1本は指輪にしまっていたのだから。


「やられたね。」


そして勝負は幕を閉じる

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る