第3話 「人に騙されぬようにせよ」

80年前、天皇・政治家・警察・職業軍人たちによる「鬼畜米英」「ABCD包囲網」「大東亜の平和」なんていう嘘にだまされ、日本中が地獄を見たのを忘れたとは、まことに日本人とはお目出度い民族です。

そんな日本人に400年前、宮本武蔵は「人に騙されぬようにせよ」という極意(究極の教え)を与えてくれていました。

剣の技術だの・戦いの思想なんていうのは、枝葉末葉でしかない。

剣による戦い以前、あなたを騙そうとする敵(相手)に心を許してしまった時点で負けなのだ、と。おばあさんに化けた狼に騙され(心を許した)、かの「赤ずきんちゃん」は食べられてしまったではありませんか。

剣による戦いでは、敵のフェイントに騙されたら殺されますが、それ以前、敵のプロパガンダ(宣伝・洗脳)に乗せられた時点で、あなたは「殺されて」いる。

だからこそ、宮本武蔵は「一対一の剣の戦い」以前、天皇や貴族、幕府という「権威に騙される」危険を知れ、と教えてくれたのです。


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