序章

〜壇田視点〜

「おい、ガキ!止まるな!」

「お前も死ぬぞ!」


「…蒼、どうして、、」


「、、クッソ!」『上昇吹雪!』



体が、心とは反して高く持ち上がる。



〝信じてるよ、隆大の事は〟

〝信じてるからこそ一緒に行動したいんだ〟

〝隆大、任せてね。〟


蒼の言葉が、走馬灯のように蘇る。

任せて、、?蒼も俺と同じように何か聴こえたのか。そうじゃないとそんなこと言えないよな。

黒い穴の中に、何かある…

だから、蒼はその事は任せてと言いたかった。


あぁ、信頼ないなぁ


だから別行動にしたんだろ?



(まずい!上昇吹雪が、あの変な黒い穴に

飲み込まれた!)

(このままじゃ、あのガキも死ぬ!)

(でも、こんな状況で熟練使っても吸い込まれて終わりだ!いや、こんな巨大なエネルギーだ。長くは持たないはずだ。)

「物は試し、、!」

「、、?!」

(なんだ、あの、)



やってやるよ、こっちの世界の事は俺が全部。

それで、そっちの世界にバカ速く行って、、

蒼に信頼させる!


「だったら、こっから動かねぇとな!」


空に、星が一瞬煌めいた。

その星は黒い穴を吸い込んだ後、すぐに消えてしまった。

「あ、やっばこれ、落ち、る?!?!」

と思ったら、さっきの変な人が出した

変な氷で助かった。


「ふぅ、熟練使っといて良かった、、」

「おい!クソガ、、少年!大丈夫かい?」

「なんとか、、?助けてくれて、ありがとうございます。」

「君、冷静だな?連れが1人死んだのに。」


「…死んでないですよ。蒼は。」

「俺はそう、信じてます。」


早めに合流しよう、蒼。

こんな状況で別行動なんて、ありえないよな?












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Doubt memory 蘇我 風草 @wind7

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