第4話 水生の神徒完成!
「ゼン!ゼン!どこにいるの?」
私はゼンの住んでいる場所というか、ゼンによく遭遇することができた場所をゼンを呼びながら歩き回っていた。
しばらく歩き回っていると前方から小型の鳥が飛んできた。
鳥は私の前の地面に着地すると深々とお辞儀をした。
「創世神ノア様、主に何か御用でしょうか?」
「うん。ゼンはどこ?」
「主はただいま出かけております。」
「そう。それじゃあ、また来るね。」
「いえ、ただいま連絡をしましたのでこちらの屋敷でお待ちください。」
私としては出直してもよかったのだけれども、招待してくれるのであれば招待されておこう。ゼンの屋敷には創世神になる前からお世話になっていた。私も屋敷を持ってはいたのだけれどもほとんど屋敷を使ったことはない。というか、一度も敷地に入ったことすらない。普段は仕事が忙しくて職場の仮眠室で休んでいた。時々、ゼンが家に来いと言って強制的にゼンの屋敷に連れて来られていた。そして、色々と言いながら豪勢な食事を食べさせてもらっていた。なので、私はゼンの屋敷のご飯が好きだ。というか、出てくる食べ物全般が好きだ。
鳥の案内に従い、ゼンの屋敷の食堂に案内されていた。そこで、ゼンの屋敷のメイドが大量のおやつと紅茶を出してもらっていた。
おやつでお腹がいっぱいになってきてそろそろもういいかなぁ。と思っているとゼンがやって来た。
「ノア様、お待たせしました。」
部屋に入ってくると私に向かって深々と頭を下げた。
「ゼン、やめて。普通に接してって言ったよね。」
私が顔をしかめながら言うとゼンは作り笑顔ではなくいつもの普段道理の顔に戻った。
「ああ、そうはいっても分かっているだろ!創世神と俺ら創世神候補生ではまったく身分が違うのだから。」
それを言われてしまうと何とも言えなくなる。確かに身分としては上から創造神、創世神、創世神候補生、上位神、中級神、初級神、見習い、創世神従者、上位神従者、使い魔の順だ。そして、創造神と創世神、創世神と創世神候補生の身分差は他の身分差の2つ分以上であると言われている。だけど、ついこの間まで仲良くしてもらっていたのにいきなり、かしこまられるのはなんとなくむず痒いし、嫌だ!
「ぶう~。」
「そう拗ねるな。今まで通り接するからさ。」
私が少し不満ですと態度で示すと笑いながら言ってくれた。
「さて、俺に用事なんだろ!なんだ?俺は何を手伝ったらいい?」
ゼンは真面目な顔に戻ると真剣な声で聞いてきた。
「神徒造り。」
「えっと、それは俺が関与してもいいものなのか?」
「うん。水生の神徒が思いつかないから手伝って。」
「おう、分かった。どんなのがいいんだ?」
「かわいいの。できればモフモフなやつ。そして、強いやつ。」
私が求めているものの条件を言うとゼンは少し変な顔をした。
その後、ゼンが候補を挙げて、私が却下するというのを何度も何度も繰り返し、ついに自分で新たに一から造った方が早いという結論に達した。仕方がないのでゼンと設計図を作成し、自宅に帰宅してから造り始めた。他の神徒たちを作るよりも時間がかかりはしたが、ついに完成はした。
名前は
後日、ゼンに報告したらすっごく変な顔をされたが気にしないでおこう。
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