運命は意外と近くにあるのかも

世間は広いようで狭く、運命と呼ばれるものも意外と近くにあるものから必然に決まっていくのかなと考えさせられました。口は災いの元とはよく言われますが、大体は誰かを介した場合にトラブルになることが多く、本人同士の相互理解を怠っている故に起きてしまうすれ違いなのだと思います。

今回のお話も同じ高校で同じ科に所属していて同じ部屋、そして相手から話しかけてくれている…そんな運命的とも言える采配があったにも関わらず応えることが出来なかった夏恋ちゃんから始まる物語でした。作中ではコンプレックスと描かれていたけれど、たぶん上を見過ぎてるだけで平均的な顔立ちをしているのではないか?と思ったり。

Vのママという現代の新しいバーチャルな親子関係を取り入れつつ、見る人の怖さ、ネットの怖さ。配信業と繊細なクリエイターにあり得る展開を綺麗な地の文と台詞で描かれており、とても読みがいがありました。

天は二物を与えず…なんてことリアルにはないんですよね。