第12話羊さん~これだけいれば
青空の
それは、これから冬を迎える前の人間達には有難い代物だった。
「……うん。
そう考えてこんなに沢山連れてきてくれたことには感謝してる」
目の前に広がる壮大とも言える光景を見た
しかし、何処か浮かない表情だ。
それもそのはず、その生き物はよく鳴き良く走るといった動物で、毛を刈ろうものならとても数分で刈り終われない。
ここにはその動物が1000匹以上集まっていた。
「一体どうやれば、こんなに集まるんだ?」
王としての仕事を終えて現場に駆け付けた
すると彼は、
「何々……
但し、不正を防止する為に羊の毛刈りから製法まで、ここ○○広場での開催とする。
……成程、凄い事やってくれたな!」
「こうすれば、選ばれなかったニットカーディガンは他の者に分け与えられる故」
“なかなか面白いアイデアであろう?”と、
「それもいいけど、どうやって彼等の毛刈りをするの?
というか、誰が毛を刈るの?」
「そこまでは考えていなかったのう……
何せ、コンテスト優勝者発表は再来年の初めにしようと思っていたから」
「刈る前に凍え死ぬよう!!」
その声は、これから自分達の身に起こる悲劇を知らない羊達の、可愛らしい鳴き声も交えながら、天高くこだました。
お仕舞い☺️
令和3(2021)年10月31日12:05~12:48作成
Mのお題
令和3(2021)年10月31日
「ニットカーディガン」
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