月曜日・昼
日々、葉の育ち具合を観察する。
...誰の為に?
否、誰の為でもない。...人ん家やし。
子供の頃、万博に行くんが楽しみやった。
これも楽しみというより、飽きが来なかった。
ジェットコースターのある遊園地ゾーンには、
一足分足りとも踏み入れた事がない。
いつも横目に、
太陽の塔がある自然文化園の方へ
家族四人で向かう。
草が生えてさえいれば、衣食住全てが揃う。
"遊ぶ"なんかお手の物。
金が無い者を阻む高級遊園地で事故が起きた。
悼たまれないものだった。
そこが無くなり、今はモールがそびえている。
買いもしない物を見て回るのに、二時間も要らない。
"買うかもしれない。"という希望が、
そこに居つかせるのだ。
自然文化園のエリアにも、ゴロゴロ引いて歩ける
ちょうちょの玩具があった。
"いつか買ってくれるかもしれない"
そんな思いで通い続けれたのかもしれない..。
葉が少し伸びた気がする。
万博は好きだけれど、今は行く気がしない。
「
町のごく一部を仕切る家の庭の花たちを、
勝手に撮ろうとして、やめた。
玄関前に来て、スマホのカメラ越しに気付き、
ちゃんと臆する私という人間は、
成長と流動を日々、繰り返しているのだろう。
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