359日目 日常の裏で戦う者達 裏っていうか表っていうか 番外編
こんにちは、レンズマンです。
先日参加したUGN第758支部で印象的だったことをお話ししたいと思います。
同人誌即売会に参加する僕の密かな楽しみ。それは、フォロワーを直接観測することです。いつもは音声通話、又はチャット、文字だけのSNSでしか存在を確認できない彼ら彼女らを実在する人間として初めて認識できる。僕の友達は僕に似て中々外に出てこない人も多く、お互い引っ込み思案だと何かきっかけがないととてもではないが会えないものです。「ああ、ちゃんといる。幻覚じゃなかった」「AIの類でもない」「足がある」などの実感が沸くと嬉しいですよね。
当日はたくさんのお友達が遊びに来てくれてホクホクでした。僕のフィットボクシングに付き合って通話を繋いでくれる人、事あるごとに僕のシナリオを宣伝してくれる人、たまに下品な話がバズる人、問題児、メールでやり取りしたイベントの主催者、名前だけ聞いた事のある友達の友達。おお、こんな感じなんだ。見たことない顔から聞いた事のある声がする。声だけなら真似かも知れませんが、喋り方の癖、言葉のチョイスなんかが本人だと嬉しくなりますね。本当は喋ってる間に仕草や表情まで見れると本人の解像度が上がって沼なんですが……。流石に本の売買でお金のやり取りをしながら、慌ただしく人の波が動く中でそこまでじっくり見る余裕はありませんでした。ていうか、普通にコミュ障なので顔が見れません。僕には過ぎたる趣味のようです。
これはあくまで個人的な感想なのですが、参加者の皆さんは落ち着いた気質の方が多い印象を受けました。こんなに大人しそうな見た目なのに、みんなバス爆発で一回死んで化け物に覚醒するゲームが好きだなんて、業が深いですよね。僕もですけど。本人の内面は外見にも影響するもので、それほど奇抜な格好をした方はあまり見かけません。主催者側からコスプレはNGとお触れを出されていたのもあったのでしょう。それでも何人か、室内開催の会場でずっと良さげな帽子をかぶっていたり、七月開催でありながら長袖の衣装を着ている人もいました。あれ、結構カッコよかったけど何だったんだろう。おしゃれかな。帰りの電車で暑さにやられてなければいいけれど……。
……ん。視界の端をお人形さんが横切ったような……。
気のせいではありません。やはりというか、サークル参加者の中で異彩を放っていたのはひおりさんでした。赤い花模様の刺繍が可愛いらしい黒いスカートはフリルの付いた白い袖とよく似合っていて、所謂ゴスロリ衣装です。ひおりさんはオシャレ好きな方で、以前から服装をSNSに投稿しています。僕も初めて投稿された写真を見た時は驚きました。まるで二次元のキャラクターのような、それでいて何かモデルのあるコスプレではない衣装はセンスが問われるでしょう。それを人の目につくイベントで着るなんて、相応の度胸や愛がないとできません。しかし、実際、いやかなり……か、かわい~!! びっくりしちゃったもんな。え~無理、見れない。ていうか真後ろのサークルなんですけど。絶対これひおりさんなのに声かけられない。無理過ぎる。しかし、僕はこの衣装を見なくてはなりません。それは後学の、具体的には今書いているヒロインの衣装の参考になるからです。ていうかゴスロリって黒だけじゃないんだね。赤や白もいいもんなんだ。もうちょっとよく見て……いや無理~~~~! コミュ障だもん! ただでさえイベントで緊張してるのにこれ以上緊張させないでほしい。理不尽にも怒りが湧いてきたな。誰が悪い。俺か? 俺か……。
サークルはみんなで盛り上げるもの。それぞれが同好の士であり、しかし現実問題お客さんのお金は限られているのでお客の取り合いになってしまう事もあります。そのため、サークル側は少しでも目立つように設営に工夫を凝らし、例えばポスターを掲げてみたり、キャッチコピーを作って宣伝してみたりするわけですが。ひおりさんは自分の衣装でセンスを見せつけて、広告塔になっています。そんなのありか!? 審判! コスプレは反則のはず!! なに、オリジナルの衣装はセーフ? ただ可愛いだけ? あ、そう。ならいいのか。負けました。
金無し眼鏡の僕は他のサークルさんを回る余力があまりありません。特に僕はGMをする気があまりないので、シナリオ本以外の創作物に心惹かれます。実際に購入したのはリプレイ本と小説本、そしてひおりさんのキャラクター本です。なんとひおりさん、自身の美的センスをそのままキャラクターの衣装に落とし込む絵描きでもあるのです。無敵か? このキャラクター本には、彼女が作ったDx3rdのPC、NPCが立ち絵付きで紹介されています。フルカラーで。て、天才過ぎる。文章の量だけでも相当量なのに、そこにフルカラーのイラストまで付いて1700円。どうした~? お金わかんなくなっちゃったのかな。心配になるところですが、うまいこと印刷所を選ぶことで費用を抑えたそうです。商才まであるのかよ。なんかもうずるくない? キャラクターのアクスタも売っていましたが、あれも買えばよかったな……。今更後悔しています。もう俺は神絵師の手の上です。
イベント後、名古屋駅でまたしてもお人形さんとすれ違いましたが、絶対ひおりさんです。スゲ~! 人混みでもすぐわかりました。めちゃ面白かったです。
この日記を掲載するにあたって、ひおりさん本人に監修を依頼しています。監修が必要な日記というのも変かもしれませんが、内容が変なので仕方がありません。そして、ここに掲載されていると言うことは許可がもらえていると言うことです。正気か? これいいの? 心の広い方で助かりました……。
いいもんはいいとはっきり言うべきですからね。みなさんも、いいもんはいいと言った方がいいですよ。小説の感想とかいつでもお待ちしております。良いと思っているなら……!!!!
では、今日はこの辺で。おつかれさまでした。
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