ヘレンふたたび

クライングフリーマン

お帰り

小学生のヘレン。母親の加世子が、ずぶ濡れになって、泣いて帰って来たヘレンの頭を撫でながら、ヘレンの話を聞いている。


中学生のヘレン。担任がヘレンを伴ってやってくる。

加世子は、ヘレンの髪を切る。そして、担任を平手打ちする。

担任が帰った後、加世子はヘレンの栗色の髪を墨で黒く染める。

ヘレンは加世子と抱き合って泣く。


高校生のヘレン。特攻服に身を包んだヘレン。

レディース・ホワイトの一員として、ブラック7と対峙する。

通りかかった総子が止めに入る。総子は、あぐらをかいて座り、どちらのメンバーにも棒で小突かれる。総子は体中痣だらけになり、あちこちから出血をする。

2組のグループのリーダー、ぎんとジュンは平伏する。

じっと、その様子を見つめるヘレン。


EITO大阪支部で大前と面談をするヘレン。


EITO東京本部に応援で支部メンバーと向かったヘレンは、汗を拭くためにビルの谷間に隠れてマスクを脱ぐ。シャッター音に驚くヘレン。


帰阪後、コンビニの雑誌に、自分の写真が載っているのを見て驚くヘレン。


実家に近寄ろうとしたら、マスコミが押しかけているのに気づくヘレン。

バイクで近寄って来た芦屋二美が、ヘレンに予備のヘルメットを被せる。

二美は、南港にヘレンを連れていき、話をする。


二美が連れて来た会社に、二美と同じ顔をした芦屋三美がいた。

ヘレンは、会社の制服を渡された。


あてがわれた部屋には窓があり、中庭が見えた。

大きな音がするので凝視すると、オスプレイが垂直離陸をした。


1年が過ぎた。新入社員は、ヘレンを連れてタクシーで買い物に行った。

声をかけてきたのは矢田だった。途中で誘拐されたのに気づいた。

お初天神のビルに2人を連れてきた矢田達は、慌ただしく出て行った。

その後、矢田の会社の社員らしき男が入って来て、縛られているヘレン達の隣に爆発物をセットした。


救い出された2人は病院で検査を受けた。


翌日、EITO大阪支部に連れて来られたヘレン。

大前がヘレンの前に立った。また、どやされると覚悟したヘレン。


「お帰り、ヘレン。」と大前は言った。

キョトンとしているヘレンに三美は言った。「今日から、ここがお前の職場よ。」

そして、ヘレンは、三美に新しい制服を渡された。

ヘレンは三美にしがみつき、泣いた。皆が拍手をして言った。「お帰り、ヘレン。」

ヘレンは泣き続けた。総子も大前も皆も泣いていた。


―完―

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ヘレンふたたび クライングフリーマン @dansan01

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