可愛い絵
「こんばんはー!また来たでー!今日は2日目ですよー!どないしてはりましたー?」
「おきてはるー?まだ寝てないよねー?今日は、そんなにおそい時間とちゃうからねー!あ、どうやら、まだおきてるみたいやねー」
「宿題はおわったん?」
SE// えんぴつでノートに何か書いてる音
「あっ!勉強してるんや!えらいなー」
「って思ったら、絵を描いてるんやな」
「うわっ!えっちな絵!」
SE// ノートを閉じる音
「見せてくれてもええやんかー!」
「えっちな可愛い女の子の絵、描いてたんやろ?」
「いや、えっちな絵を描いてもええんやで~。中3なんやから」
「高校受験の勉強の合間に、えっちな絵を描いてても、高校合格すればええねんでー」
「でも、えっちな可愛い女の子、めっちゃうまいなー!好きなんやなー、えっちな女の子」
「絵、描くの好きなん?」
「あっ、うちも好きやでー。こう見えて、うちも絵とかも描いてたんやから!あっ、見えてないか!そやった、そやった」
「うちも絵とかめっちゃ好きやから、あんたの描いてる絵を見るのも好きやねん!あ、見せてくれるんや?ありがとう!...あっ?これはキュアマリンちゃんやろ?...えっ?キュアマリンちゃん知ってるよ!前の前に住んでた子も好きでリアルに見てたから、それで知ってるねんっ!...あれっ?あんたのまだ生まれる前ちゃう?ちょうど赤ちゃんくらいの時か?...あとで見て好きになったんや?幼稚園の時に?へぇー、そうなんや」
「また、いっぱい描いて見せてなー」
「あっ、そうや!うちの描いた絵も見せたるわ!えいっ!」
SE//バサバサバサッと数枚の紙の落ちる音
「どう?きれいな可愛い絵やろ?」
「あんたは、ほんまに驚かへん子やなあ~!ふつうは、いきなり天井から何枚も紙、あらわれて落ちてきたら、びっくりするもんやのに...あんたは、ピクッともせえへんもんなー!好きやで!そういう子も」
「うちの14歳ころに描いた絵やでー!記念に、あんたにあげるわー」
「えっ?そやで!うちも14歳ころは、絵もいっぱい描いてたなあ。えっちな可愛い絵を」
「みんな着物着てるって?そりゃそうやでー!いつも着物やったんやから!今みたいな洋服なんて、なかったんやからなっ」
「えっ?えっち?あんたの絵も、めっちゃえっちやんかー!なに言ってんのよー!あんたに言われたくないわー!あんたの描いてる絵、めちゃめちゃえっちやでー!ええけども...好きやから」
「いっしょ、いっしょ!あんたとうちは、なぜか、めっちゃ似てるわ!えっち好きなとことかねっ」
「えっ?生まれかわり?あんたとうち?あはは、たぶん、それは、ちょっとちがうやろな~」
「えっ?うち?...う~ん、そやな~、画家でもあるかな~?...ほんまやで...絵も描いてたんやでー」
「こないだも言ったけど、だいたい今から千百年くらい前のことやなー!...ふーんって!あんたは千百年前とか言っても『ふーん』って感じで、なんでも聞いてくれるから嬉しいわっ」
「えっ?そりゃ千百年前かて、その時代の子おったやろって?ほんまそう!ほんまにそうやねん!千百年前にも、うちら、ちゃんと存在しててん!わかってくれて、めっちゃ嬉しいわ」
「どんな時間かって?...う~ん、そやな~、平安時代で、女流作家さんとかも、ようけおってな!伊勢さんとかな!伊勢さんは、紫式部さんも、めっちゃ憧れてたしなあ!めっちゃ推してはったわ!言うても、紫さんは、うちらの、もうちょっとあとの時代やから、うちも、あとで知ることになるんやけども!清少納言さんも、もうちょっとあとの時代やからなっ...伊勢さんのことは、もちろん、うちも大好きなんやでー」
「ほなな、またなー!バイバイ」
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