わかるまで
放課後の学校、9月9日。
夕日差す教室。
本を読む高校3年生ヒロ。
廊下を通りかかった高校3年生リオナ。
リオナ「あ、おつかれ、いたんだ」(後ろのドアから教室を覗く)
ヒロ「うん、おつかれ」(振り返って見る)
リオナ「勉強?」(教室に入ってくる)
ヒロ「今は本読んでた」(本を閉じて机に置く)
リオナ「そっか」(隣の席に座る)
ヒロ「リオさんは、勉強?」(体ごとリオナに向く)
リオナ「友達待ってて、それまでは勉強してた」(体ごとヒロに向く)
ヒロ「そっか、受験ほんと嫌だわ」(天を仰いで)
リオナ「だるいよね、、ヒロは国立?」(変わらすヒロに向いている)
ヒロ「そうだね、うまくいけば、国公立」(天からリオナに視線を移す)
リオナ「大変だよね、がんばろ」(微笑んで)
ヒロ「うん、友達、もう来るの?」(廊下を気にしながら)
リオナ「多分、いやどうだろ、判んない」(一度廊下の方を見る)
ヒロ「え、男子?」(リオナを見て)
リオナ「んーどうだろね」(笑いながらヒロを見て)
ヒロ「なにそれ、まぁ別にいいけど」(なんとなく視線をそらす)
リオナ「知りたくないの?」(目を合わせながら)
ヒロ「いやまぁもうわかったから」(目を合わせないようにする)
リオナ「ふーん、え、誰かもわかった?」(ヒロの横顔を見て)
ヒロ「いや誰かはわからないけど」(リオナを見て目が合う)
リオナ「ふーん、、まぁ男子じゃないけどね」(目をそらして黒板の方を見る)
ヒロ「え、あぁ違うの?」(横顔に言う)
リオナ「違うよ」(視線そのまま)
ヒロ「そっか」(前に向き直す)
リオナ「安心した?」(ヒロを見る)
ヒロ「え?」(リオナを見て目が合う)
リオナ「てか男子と男子待たないから」(そのまま)
ヒロ「どゆこと?」(そのまま)
リオナ「男子と男子待ってたら、待ってた男子が来たとき気まずいでしょ」
(丁寧に一つずつ説明)
ヒロ「なんか男子出てきすぎてよく判んないんだけど」(少し間をおいて)
リオナ「まぁまぁいいよとにかく男子じゃないから」(諦め)
ヒロ「そっか、、てか別に安心とかしてないからね」(ちょっと強く)
リオナ「はは、冗談だよ、冗談」(笑いながら)
ヒロ「…冗談?え、なにが?」(リオナの目をまっすぐ見て)
リオナ「…たしかに。何が、冗談なんだろう」(ヒロの目をまっすぐ見て)
ヒロ「男子と男子待たないってところ?」(丁寧に一つずつ)
リオナ「いやそこじゃない」(笑いながら)
ヒロ「え、じゃあどこ?何が冗談?」(「冗談?」でリオナを見る)
リオナ「いやだから『安心した?』って私が言ったところ、でしょ?」
(「でしょ」でヒロを見る)
ヒロ「…いや違うでしょ」(少し間をおいて早口)
リオナ「…ちがうかな」(やっぱり間をおいてこっちはゆっくり)
ヒロ「いやもうわかんないけど」(視線をそらす)
リオナ「わかんないならさ、考えようよ」(ヒロの横顔を見て)
ヒロ「今から?」(リオナと目が合う)
リオナ「うん」(うなずく)
ヒロ「帰る?」(リオナの目を見て)
リオナ「うん」(少し微笑んでうなずく)
ヒロ「友達は?」(まじめな顔で)
リオナ「大丈夫、本当に本当の、友達だから」(「友達だから」で微笑)
ヒロ「どういうことなんだよ」(笑って)
リオナ「それも、説明する」(笑う)
〜終〜
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます