第9話 川発見!

………多分、朝だよね?おはようございます。

頭側の1面を消し、這いずる様に外へ出た。

まるでゾンビだな。


棺の高さが丁度良かったので椅子代わりに座り、水を出す。

魔法の扱いも少しは慣れ、コップ1杯分の水を空中に止め、直接飲める様になりました。


保存肉を食べ、軽くストレッチし、風避けと棺を消して、さぁ行くぞ!


そして、森を背にまたひたすら歩く。

途中で会うのは、変わらずウサギ、水まんじゅうそして蜘蛛。


私は、第一村人と同じ位に求めている。塩、魚または肉(ウサギを除く)を。

そろそろ味変したいんだよ!


調味料になるハーブでもいいんだよ!

贅沢が通るなら主食になる穀物も欲しい!

食い意地の張った希望を巡らしつつ、ウサギを討伐。


その場で、内臓と血を魔法で抜く。

段々と雑になって来たのは否めない。


しょうがないじゃない。だって人間だもの。

慣れなきゃサバイバル出来ないと思う。


昼までは、歩くペースを落とさずガンガン行くぞ!と進み続けた。


不意に視界が下がる。草原が下り始めて来た様だ。

その先にキラキラとした輝きが見えた。


水面だ!川だ!

下り坂に入り、歩くスピードは自然と速くなる。


「……はぁ、川だぁ。」


川辺にたどり着き、川底が見えるほど澄んた水を掬った。

変な匂いもない。

一応、浄化をしてから飲んてみた。


魔法の水とはまた違った硬質な味の水だった。

しかも、見えてますよ〜お魚さんが!


「お魚捕りたい!どうやろう……。」


余り騒がずその場に座った。

糸あります(蜘蛛)、エサあります(ウサギ)、竿(?)あります(ウサギの角)、釣り針ありません……。


「壁が造れるんだから、釣り針もいけんじゃね?」


落ちていた小石を拾い、魔法発動!「釣り針になれ!」よし!出来た!ついでに糸と一緒に「強化!」


さあ!レッツフィッシング!

いそいそと用意をし、釣り糸を垂らす。

秒で掛かり、糸が引っ張られる。


ばれない様にゆっくり引き、釣り上げた。

ニジマスサイズの立派な川魚様です!

早速、ナイフで〆て針をとりますよ〜。


竈門を造り、石まな板で魚を捌く……前に「浄化!寄生虫完全除去!」魔法は必須だよね川魚には。

腹から内臓を出し、鱗を取り、川で洗う。3枚におろして、皮面から焼いて行く。

味を確かめない事にはねぇフフッ(笑)


「焼き魚のかおり〜!」


しっかり両面を焼き、実食!

薄い紅色の身は、フワッとして癖がなく、食べやすくてとても美味しい!

あぁ。醤油せめて塩があれば美味しさが更に倍!だったのに!


1匹食べ終わり、更にお魚ゲットするべく釣り糸を垂らす。

また、秒で食いつくお魚さん。


「これが話に聞く伝説の入れ食い状態…。」


あっと言う間に5匹も釣ってしまった。

同じく3枚おろしにした身を1cm巾で長手に切り分ける。

お次は大活躍中の乾燥と水分除去魔法をして、鮭トバ風(無塩)の出来上がり!


お鍋を手に入れた暁には、煮戻して食べるんだ〜。

時刻は、多分お昼頃。

今日は、このまま川沿いを下流へ進もう!

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