第8話松枝が作った話2

僕は高田穣二さん(62歳)の車に乗った。ダンディーないい匂いがする。

高田さんが話し始める。

『君は…22歳でしょ!』

『なんで分かったんですか?』

探偵的なやつなのか、事前に教えられていたのか?


『やっぱり、7歳くらい上にしてて良かったー!』


『そんなに幼く見えたんですかー!?』


『え、うん。でも、176社位落ちたスーパー新人って聞いてたから。』

恥ずかしい(*/□\*)


『僕は学校にすら行ってないけどね!』


『…なにか事情があるんですか?』


『僕に勉強は要らないと思ったからだよ?僕には可愛い女の子がいるからね。』

『結婚なされてるんですか?』

『してないよ?だって、恋に落ちると、相手のいいところばかり見える。

しばらくするといいところは当たり前になり、悪いところが目につくようになる。だから好きになるのは簡単で、ずっと好きで居続けるのは難しいんだよね。だから決まった相手をつくったらその人に申し訳ないじゃない。僕、必ず浮気するよ。』

なんて男だ。でも年の功ってやつなのか。深いぞ。

『あっ君この会社から逃げれないよ。人質はこの枕カバーだ。』

見せられたガラケーの画面に、僕が3歳からお世話になってる枕カバーが手錠にくくりつけられて干されている。あれがなくちゃ寝れないのに!

『さあ行こうか!』

高田さんのランボルギーニ、デ・トマソ・パンテーラが急発進した。

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