第12話『超越神銀行』



 超越神銀行を検索すると、のっていた。

 ホームページを見る。

 内容を見る限り、普通の銀行に見えるが。

 少しでも利用者が信じやすいように、あえて普通にしたのか?


「なんか、普通だよな」

「拙者も同感でござる」


 二人とも、俺と同じ感想みたいだ。


 俺は、アクセスガイドを見る。


「場所は――」


 陽介も調べようとする。

 てか、ココ知ってるぞ!


「確か、ここって公園じゃなかったけ?」

「そうでござるか?」


 善司は顔を上げ驚く。

 俺が真夜中に行った、公園である。


「知ってるのか?」


 陽介は顔を上げ驚く。


「ああ、何回か通りかかってるぞ」


「おお!」「知ってるでござるか!」

 二人とも目を輝かせる。


「よし、行ってみようぜ!」

「ああ、行こう!」

「行くでござる!」


 場所はわかった。後は行くだけ。




 俺達は走って、向かう。


「ユリオ、早すぎだろ!」

「もうちょっと、ゆっくり走ってくれで、ござる」


 二人ともクレームを言いながら走る。

 だってよ、200万円の現金が待っているんだ。

 走らずにはいられない。


 ついた!


 公園の場所が、いつの間にか、銀行がたっていた。


「いつの間に、こんな銀行が?」


 俺は昨日も、この公園を使ったが、なかったぞ?

 まるで、どこかにある銀行をそのまま建物ごと転移させ、たっている感じだ。


「まさか……」


 だが、それ以外、考えらえない。


「つ、ついたか……」

「ぎ、銀行でござる」


 二人とも、到着し、銀行を見上げる。


「何階、建てだ?」

「おそらく、5階建てかもな」


 見ればわかる。


「中に入るでござる」

「よし、行こう」

「そうだな」


 俺達は銀行に入る。



 玄関を通ると。


「「「いらっしゃいませ!!」」」


「わっ!」

「うお!」

「え!」


 俺達は驚愕した。


 普通の銀行かなと思ったが、違った。


「超越神銀行へ、ようこそ!」


「「「ようこそ、お待ちしました! お客様!」」」


 待っていたのは、銀行服に身を包んだ、エルフと獣人であった。


「ええええええ!?」

「す、すごいでござる!」


 二人とも顎が外れそうなほど、口を開ける。


「おお、すごい!」

 俺は仲間(ペット)にもエルフや獣人がいるので、さほど驚かない。

 でも、ここで驚かなかったら不自然なので、驚くふりをする。



「では、どうぞ受付へ」

「は、はい」


 俺は美人エルフに案内される。

 二人も美人なエルフに連れてもらう。


「花川山ユリオ様ですね?」

「はい」


「このメモを見てください」

 俺は紙を差し出された。


『ユリオ様は多くのギルを稼いでいます、後日、多額のギルから円に両替する場合でしたら、3階フロアでの両替をオススメします』


「ああ、なるほど」

「読みましたか?」

「はい」

「では《消去》」


 すると、紙に書かれた文字が消えた。


「この紙も燃やすので安心してください」

「は、はい」


 おお、徹底しているな。感心、感心。

 俺は受付の美人な獣人に銀行カードを渡す。

 そして、受付の獣人のお姉さんから、トレーの上に乗ったお札の束を俺の元に置き。


「確認してください」

「は、はい」

 俺は、トレーから現金の束を持つ。


「す、すごい……」


 こんな、たくさんの諭吉さんを持つなんて、初めてだ。


 俺は感動しつつ、札束を数える。


 20分かけて、数える。うん、ちゃんと200万円ある。

 俺は封筒をもらい、その中に札束をいれ、スクールバックにしまう。


「では、名前とサインをください」


 紙を渡される。要するには、銀行側がお客にお金を渡したという、証明書になるらしい。


「ハンコがいるんですか?」

「ハンコでも手書きのサインでも大丈夫です」

「そうですか」


 俺は近くにあったぺん入れから、ボールペンとり、記載する。


「ありがとうございます」


 受付のお姉さんがお辞儀をする。


 そして、俺は待合のイスにすわる。

 うお~、とうとう200万円をゲットした。一気に裕福なった気分だ。

 遅れて、陽介と善司が来る。

 二人ともニヤニヤしていた。


「で? これからどうする?」

「そうだなぁ……」

「そうでござるな……」


 二人は少し悩み。


「ガチャがしたい!」「ガチャがしたいでござる!」

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