第4話『作戦開始!』


 そして、俺はトイレだといって、トイレ室に向かう。

 そこで、窓(ウインドウ)を開き。

 エンジェルドラゴンであるセイラを呼び出す。


「ユリオ様」

「さっそく、作戦を発動する。謎の組織が颯爽とあらわれ、ノーマルラビットを倒すプランで、よろしく」

「プランAですね」

「ああ、そうだ。皆に伝えて」

「わかりました」

「ああ、よろしく!」


 セイラは窓(ウインドウ)に戻る。

 俺は窓(ウインドウ)を閉め、トイレから出る。


 俺は二人にばれないように、学校の裏庭に行き、事前に指定しといたペット達を一気に出す。


 エンジェルドラゴンであるセイラを中心とした、精鋭である。ペット達は事前に灰色のユニフォームを身につけている。


「みな、よろしくな!」

「「「はい!」」」

 きっと彼女達がノーマルラビットの群れを駆逐していくだろう。



 俺は魔法探知で2人の居場所を見つけ出す。

 二人とも、ノーマルラビットを倒していた。

 俺は、邪魔にならないタイミングであらわれる。


「二人とも!」

「おう、遅かったな」

「遅いでござる」

「すまない!」

 そして、俺たちは、ひたすらノーマルラビットを狩っていく。


 30分後。ノーマルラビットは激減。

 約8000匹いたノーマルラビットは21匹まで減った。

 それにしても二人ともいい動きするな。

 俺は感心する。


「そろそろ、教室に戻らないか?」

「そうだな」

 陽介は笑顔で頷く。

「そうでござるな」

 善司はちょっと疲れた様子だ。

「じゃあ、行こう」

 そして、俺たちは教室に戻る。


 教室に戻ると。担任である笹倉 理恵(ささくら りえ)先生が俺達に駆け寄る。


「吉田さん、花川山さん、田中さん。お怪我はないですか!?」

「ケガはないぜ」

「大丈夫です」

「拙者もです」


 そして、生徒達も俺達に駆け寄る。


「大丈夫?」「怪我はない?」「ウサギを倒したのか?」「どうだった?」

 など、質問攻め。


「ああ、ウサギを倒しまくったぜ」


 陽介はグッドポーズをとる。


「すげぇじゃん!」「すごいよ!」「カッコいいな!」


 生徒たちは陽介を褒める。

 陽介はノーマルラビットを倒してきた事を自慢気に語る。

 生徒たちも目を輝かせる。


「拙者も頑張ったでござる!」

「まあ、善司もよく頑張ったぜ」

 善司は不満そうな顔で腕を組む。

「ま、いいじゃん」

 俺は苦笑し、善司の肩をポンポン叩く。


 そして、生徒達が外の状況を語る。

「実はよ。灰色のロープ達があらわれて、ウサギを倒していったんだ」

「ああ、すごかったぞ! 魔法か何かでどんどん、ウサギを倒していったんだ!」

「ああいうのを、無双っていうだな!」

 俺の仲間は、ちゃんと仕事しているなと思い、嬉しくなる。

 俺や陽介、善司は教室の窓に向かう。


「ほら、陽介達、見ろよ」


 クラスメイトに先導される。


「おお、すごいな」

 校庭にあらわれる、ノーマルラビットをどんどん倒していく。

 灰色のローブを着ているが、魔法感知で誰だかわかる。

 あれは、スラキチ、スラスケ、スラベイ、メロナ、クロキ――etc


 うんうん、みんな頑張っている。


「これから、どうする?」

「そうだなぁ~、家族が心配だし、合流してぇな」

「拙者もでござる」

「俺も家に、帰る」

「確か、お前の家族、アメリカにいるんだろう?」

「ああ、そうだよ」

「一人で大丈夫なのか?」

「ん? じいちゃん家に行くよ」

「ああ、お前のじいちゃん、強いんだよな?」

「ああ、そうだね」

「うちが安全なら、誘いたいが、すまん」

「あ、いいよ。お前はお前で家族を守れよ」

「拙者も家に来るでござるか?」

「善司もいいよ。俺とじいちゃんがいれば、なんとかなるから」

 

俺は先生の元に行き、俺たちは家族の元に行く事を告げる。


「ダメです」

「なぜですか?」

「ここにいた方が、安全ですから」

「本当に安全なんですか?」

「家族の元に行って、その道中でウサギに襲われたらどうするんですか?」

「バッドで倒します」

「ウサギより強いモンスターがあらわれた、どうするんですか?」

「そ、それは……」

 俺は、おそらく大丈夫だが、陽介と善司じゃあマズいかもしれないな。


「わかりました」

 俺は了承する。

「ユリオ!?」

 陽介は驚く。

「わかったでござる」

 善司も同意。


「陽介、先生の言う通りだ。ウサギより強いモンスターに襲われる可能性は高い。だったらここにいた方がマシかもしれない」

「そうでござるな」

「……そうだよな。わかった」

 陽介は少し納得いない様子だが、了承する。


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