第3話『ノーマルラビットを倒そう』
そして、俺たちは手わけして、武器の調達に向かう。
俺たちは職員室に向かい、野球部の部室の鍵をもらいに行く。
下の階の生徒たちは、どんどん上の階へと逃げていく。
途中廊下で、ノーマルラビットが襲い掛かる。俺は素早くよける。
「これが、例のウサギか」
「可愛いでござるな」
二人はのんきな事を言いながら、近づく。
ノーマルラビットは陽介に襲い掛かる。
「うおッ!!」
「陽介殿!」
俺は、ノーマルラビットを蹴り上げ、壁に激突。すると、ウサギは光の粒子となり、消え去る。ノーマルラビットの肉とギルの入った袋が落ちる。
「うおおお!」
「すごいでござる!」
「陽介、善司! むやみにウサギに触るな!」
「おお、すまん! つい、可愛いからな!」
「すまないで、ござる!」
二人は申し訳なそうにする。
「可愛いウサギだけどよ、モンスターだからな。気を付けないと」
「わかった」
「わかったでござる」
二人は頷く。
「これ、いるか?」
俺はおもむろに、紙に包まれた肉を拾う。
「おお、これがいわゆる、ドロップアイテムか?」
「すごいでござる」
二人は目を輝かす。
「二人とも、いるか?」
二人は笑顔から困惑へ。
「欲しいけどよ。持ち運ぶモノがない」
「バッグがあれば、でござるが」
「ああ、そっか……」
俺はウインド(窓)の開き方を知ってる、その中にはアイテムボックス的なものが内蔵されている事を知っている。ここで、二人に教えるべきか?
「じゃあ、これは、ここに置いとこう」
「もったいないな」
「もったいないでござる」
二人は残念そうに肩を落とす。
「これから、もっとウサギと戦うかもしれないんだ。もったいないが、我慢だ」
「わかった」
「わかったでござる」
俺は二人を説得し、部室に向かう。途中、ノーマルウサギに遭遇するが、よけて、走る。
野球部の部室に到着し、俺は鍵を開け、中に入る。
汗の臭いがブワッと鼻を刺激する。
「臭いな」
「臭いでござるな」
「ほら、二人とも、そんな事、いってる場合じゃないぞ」
二人とものんきだなと思う。
そして、俺はバッドを見つける。
「ほら、二人とも、バッドがあるぞ。持って」
「あいよ」
「はい、でござる」
二人にバッドを持たせる。
「二人とも、ウサギ達を倒そう!」
「おう!」
「御意!」
そして、俺たち3人でウサギを倒しに校内を回る。
俺の手加減スキルでウサギの体力を9割削り、陽介か善司が止めをさす。
それを繰り返す。
「可愛いウサギちゃん、ごめん、な!」
陽介は思いっきり、バッドでノーマルウサギを叩く。
「えいや!」
善司も思いっきり叩く。
ノーマルウサギは光の粒子となりアイテムをドロップ。
「ふぅ~、だんだん倒しやすくなってきたな」
「そうでござるな」
陽介も善司も、良い動きだ。ノーマルウサギ、相手なら大丈夫だな。
「すまないが、俺、トイレ行きたいんだ」
「わかった、行ってこい」
「行ってらっしゃいでござる」
俺は急いで、トイレに向かう。
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