第2章

第1話『第1ゲーム開始前』

 

 

 7月4日である。

 

 現実世界の、第1ゲームが始まるのは明日だ。

 

 俺はすでに、ペットが50000体以上となった。

 もうね、ダンジョン型秘密基地を拡張、改築が大変だけど、楽しい。

 それにね、みんな、クエストでガンガンにレベル上げしてくれるし、アイテムやお金がザクザク貯まる。

 

 そしてね、俺はすごい方をガチャで引いてしまったんだ。


「おはようございます、ユリオさん」

 女神がほほ笑む。


「おはようございます」


 そう、URよりレアな、LR(レジェンドレア)を引いたのだ。

 それも、女神である。

 マジで、興奮した。とうとう神の領域に手を出したことに。

『ゴッドなアイリン』の登場するアイリンの姉アイレンのように美しく、神々しい。

 顔が端正な顔立ちで、見るものを虜にする美しさ。

 豊満な胸と御尻、そしてくびれ。24時間、眠らず、ずっと見続けたいほど、美しい

 美貌である。


「エレティーナ様、今日も美しいです」


「ありがとうございます。主様、褒められるのは嬉しいです。それと、ぜひとも私をエレナと呼んでください」


「エレナさん」


「はい」


 エレナ様の笑顔に俺は反射的に手と手をあわせて、拝む。


「主様、私は女神ですが、拝まなくていいんですよ?」


「拝ませて!」


「わかりました」


 エレナ様は苦笑してから、優しいまなざし俺を見つめる。



 そして、当日。7月5日。


 午前7時、朝であった。


『みなさん、こんにちは! これから、日本を舞台にした、大規模なゲームが始まります。


 その名も、【超越神ゲーム】です。そして、日本国内にいる者、すべてがゲームのプレイヤーとなります――』


 テレビ局、全部がジャックされ、第1ゲームについて話す。


『第1ゲームのルールは簡単です。制限時間内にノーマルラビットを30匹倒し、誰にも殺されず生き残る事ができれば、ゲームクリアです』


 俺はテレビを見て思う。すっごく、簡単じゃね?


『第1ゲームをクリアした者は賞金200万円がもらえます』


 おお、良い賞金じゃないか。


『制限時間は72時間です。そして、これから60分後に第1ゲームが始まります。皆様のご健闘をお祈りいたします』


 そして、カウントダウン。残り59分58秒

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