第19話『平和な日常』

 クオン町の被害は、軽症者785人、重傷者0人、死亡者0人、

 

 なぜ、死亡者と重傷者が0人だって?

 

 俺やセイラ達が蘇生させたからだ。もちろん重傷者の手当もしたらから、おそらく

 重傷者も0人だろう。

 

 それも、ダークドラゴンやダークドラゴンジュニア達を倒したわけだから、まあ、

 王から表彰状をもらうとか、国家規模の討伐祝いのイベントに参加とか、普通の主人公なら受ける話だろ? 

 

 だが、俺は魔王。さすがに、王城や大規模な祝いの場所で隠蔽の腕輪をつけていたとしても、バレる可能性は大だろ?

 

 まあ、ダークドラゴン達の討伐したりして、目立ってしまったが。

 だから、俺は当分の間、クオン町があるカルディアという国に訪れない事にした。

 

 もちろん、異世界転移はする。やっぱ、異世界は素晴らしい。

 もっと、いろんな場所に行ってみたいのさ。

 

 まあ、運営者である神崎さんに頼んで、転移する座標を変えてもらう事にする。


「ユリオ様~」

 白い翼と頭上にある金色の輪を持つ美女が俺の所にやってきた。

「おう、セイラ」

「むぎゅ~」

 俺を抱きしめる。おお、胸があたってますぞ。

 そして、離れる。もっと、抱きしめたいな。


「ユリオ様はすごいです! ダークドラゴンを蹴散らしたんですから」

「お前達おかげで、勝てたし。多くの人を救ったんだ」

「ユリオ様は素敵な魔王様です」

「魔王らしくないか?」

「いえ、優しい魔王様の方がいいです」

「なあに、いちゃついてんのじゃ。セイラ」

「むぅ、幼女ババアですか」

「うっさいのぉ! ババアは余計じゃ」

「セイラ、彼女はババアと言ってはいけません! おばあちゃんと言うのです!」

 ルルエルさんは優しく諭す。

「おばあちゃん、にゃん(音符)」

 ニャンシーも乗っかる。

「……おばあちゃん(チラチラ)」

 珍しくキヂグもだ。

「言い方変えただけじゃ、ババア扱いするなじゃ!」

 ベルザベードはプンプンと怒る。

「まあ、おちつけ、おばあちゃん」

「主まで~(涙目)」

 ベルザベードは意外と、いじられキャラだなと思った。

 こうして、俺たちの大きな戦いは終わった。


 それから2週間後。

 クエスト難易度、上級☆×12まで進んでいた。

 ここまで進むと、難易度S級、SS級、SSS級が解放されていた。

 もしかして、SSS級より上の難易度があるんだろうか。

 UR級とかね。


 そして、俺達が稼いだお金、5000億ギルまで貯まり。

 その半分をガチャに回す事にする。超廃課金者だって?

 仲間(ペット)も了承してくれたから、いいのさ。

 よし、今日もガチャを回すぞ!

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