第2話 〜魔王学院からの招待!?〜

 転生してから……1ヶ月が経った。あれから、私は色々と調べた。


 私が死んでから転生してきたのは約1万年。

 その間の1万年間の魔法は私が思っていたものより何倍か進化していたと思っていた。だが、蓋を開けてみたら……何倍よりも魔法理論が劣化をしていた。


 しかも、スキルと言う特殊な能力までも出てきていた。しかも、スキルと言うのは……ごく稀にしか無いらしい。


 ちなみに言うが……私はスキル持ちだ。

 そのスキルとは何か? いいだろう。特別に教えてやる。私のスキルは……【聖天使ゴッド】である。しかも、根源も魔法も明らかに……天使なんだ。


 根源、前世の私のは「時空間」

 現世の私のは「断罪」だった。


 魔法、開闢魔法。つまり、光の上位互換魔法だ。


 私は今改めて思った。魔族らしくないな……と。


 そして、私の根源である「時空間」を母であるエリザベス・ナガンと父であるエリザベス・ルイーネに知ってるか聞いた。だが、知らないらしい……

 そして、更に……第10代目魔王の話を聞くと……第10代目魔王は、自分の魔法で自爆特攻をしたらしい。


 なんだ? そのでっち上げは……あまりにも……虫が良すぎるのではないか……?


 私は、自爆特攻などをしていない敢えて、わざと……仕向けただけだ。

 そうしなければ……救える命も救えなかったからだ。


 それと、もう1つ……私の部下が居たはずだ……。 あいつらに私の命令で、私の種を埋め込んだ何故なら、私が転生するには私の血を引かないと行けないからだ。そのはずなのに……私の種族が、魔族 兼 熾天使となっているのがそもそも、おかしい……。


 ここは、恐らく魔界だろう。多分、私の元魔王城 ラ=グーアからは遠いだろう。

 恐らく……魔族ではない人間の母と父の間に生まれた私は魔族 兼 熾天使に生まれた理由が分からない。


 すると、外から魔力の流れが感じ……

 私は、窓を開けた。すると……黒い猫から手紙を渡された。


「なんだ? これは?」


 すると、黒い猫は言った。


「それは、魔王学院 ラ=グーアの招待状となっております!」


 ほう。魔王学院か……しかも、この学院の名前は俺が住んでいた魔王城の名前だ。そんな事、1万年の間に作られただろうが一体なんなんだろうか?


 まぁ、いい……真相は、言ってみないと分からないからな……。すると、その黒い猫は言った。


「ラ=グーアは、次の100代目魔王を決めるに育成する為の学院でございます。しかも……今年は、第10代目魔王の始祖が生まれ帰ると噂されています。」


 第10代目魔王か……。懐かしい響きだな。

 こうやって私が第10代目魔王の言葉で懐かしむとは……私も涙脆くなったものだ。


「そして、ラ=グーアは……その第10代目魔王を探す、または……候補者から第100代目魔王にさせるのが私達の使命です。ゆえにあなた様は、その資格の候補者としてラ=グーアからの招待状をお持ちいたしました。魔王学院の入学をお待ちしておりますぞ?」


 第10代目魔王は、私なんだが……まぁ、いい。私もこんな身だ。

 第10代目魔王とは思われなかったのだろう。仕方ないのだ。だって、魔族 兼 熾天使なのだから……。


 しかも、確定にして言えることは……これを第99代目魔王や今の今まで、第10代目魔王が復活する事を語り継がれている事だ。


「しかも……今年の魔王学院の入学予定の生徒達は優秀な子達が多いため、最悪という名の混沌な世代と言われております。その中には、第10代目魔王の生まれ変わりなのではないかと言われている生徒も何人かいるそうで、その第10代目魔王が帰ってきて第100代目魔王として引き継いだら、大層……魔族からも祝福されるでしょう。」


 なるほど……?? つまり、要約すると……転生した私を探しているのだろう?


 ならば、出向かないと行けないな?

 それに……その優秀で最悪という名の混沌の世代の子孫たちを見ておきたいしな。


「分かった。招待状を受け取ります。」

「第10代目魔王の血を引かれるあなた様のお越しを心よりお待ちしております。」


 黒い猫は……どこかへと消えてしまった。


 まぁ、この姿6歳のままでは行けないと思い……16歳までに根源魔法で成長させた。


 そして、私は両親を捨てる訳では無いが……この家に親を置いて私は、近くの家に済むと決めた。


 早速……実行しようとしたのだが……。


「アリスちゃん? 行っちゃうのかしら?」


「っ…!?」


 な、何故だ……寝ていただろう?


「いい? アリスちゃん。何処に行くのか分からないけど……私達も連れていかせて? その代わり、あなたの好きな事をしていいから」


 そして、ナガンは……私を抱きしめた。暖かった……。ぬくもりと言うのは……こういうものだったのか……。


「すまない。母さん……。でも、この先は危険だぞ? それでもいいのか?」


「ふざけんな!!」


「━━━━━━━っ……!?」


 父さんまでも……起きていたのか……。


「どれだけ危険だろうが、知ったこっちゃねぇ!! 娘を応援しない親は、親失格だ!! 連れていけ!! アリス!!」


 何故だろう……涙が出てくる。

 前世の親は……所謂、毒親で……何をしてても……暴力、暴言の繰り返しだった。だから、あの時代は嫌った。弱者は強者になる子の成長を止めると……。だから、私は殺したんだ。この手で……。なのに、今の私の親は暖かった。


「そうか……。では、魔王学院 ラ=グーアの近くに引っ越すとするか。」


「え、えぇぇぇぇぇぇぇぇー!!」


 こうして、家族3人でラ=グーアがある都市……オーマース・クレイドルに引っ越すのであった。

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