第12話 テスト終了会
「やったー!! 赤点回避ー!!」
「俺も赤点なしだぁぁーー!!」
テスト返却日俺たちは無事全員赤点を免れた。
雫が教えてくれたのもあっていつもより高得点を取ることができた。まぁそう思えばあの黒歴史を見られた勉強会は意味があったと言えるだろう。
「これも姫宮さんのおかげだよ! ほんとありがと!」
「いえいえ皆さんが頑張ったからこその点数ですし。」
「いや、今回ばかりは雫の分かりやすい指導のおかげだ。本当に感謝してるよ。」
実際教えてもらわなければ赤点を取る可能性が高かった。
「俺も姫宮さんに教えてもらえなきゃ赤点だったわ」
「うんうん、ほんとその通り」
「私もいつもよりいい点数を取れたわ。ありがと雫。」
「皆さん……私も教えた甲斐がありました。」
皆んなからの感謝の言葉に雫は笑いながら答えた。
ちなみに今回も雫は一位だった。みんなもの勉強を見ながらも自身も一位を取るとは流石だ。
「よーし、じゃあ今日はテスト終了記念でどっかいこ!」
「おーいいな俺も賛成!」
「私もいくわ。」
「いいけど、どこに行くんだ?」
「うーん、そうだね〜……そうだ! ここは今回のMVPである姫宮さんに決めてもらお!」
「え! 私ですか!?」
自分に話題が飛んでくるとは思わなかったのだろう突然の振りに、雫は相当困惑していた。
無難にファミレスかカラオケかなと思っていた俺は雫の答えを聞いて驚愕した。
「焼肉とか……」
まじか。
想像もしなかった答えに俺は数秒固まった
「ま、まぁいいんじゃないか食べ放題にすればそんなにかからないし。」
「そうだね! この際ぱーっと行こうか!」
「よっしゃ! 焼肉だー」
「雫いい案出すじゃない」
「え、そう? えへへ……ありがと。」
意外にも皆んなからは好評だった。元々騒ぐのがすきなこいつらからしたら焼肉屋は最高の馬車なのかもしれない。
まぁ今回はみんなも頑張ったし、何より雫との初めてのテスト終了会だからな。このくらい豪華でもいいだろう。
「よしじゃあ早速向かおうか。早くしないと夕飯時だから混むぞ。」
「うん!」
「ええ。」
「おう!」
「はい!」
俺たちは楽しく談笑しながら焼肉へと向かった。
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