第8話 テスト期間

「あー! とうとうやってきてしまった……。 地獄のテスト期間が!!」


 昼の弁当をみんなで食べてる時に涼が聞きたくない単語を出した。


「やめてよ涼、楽しい昼ご飯の時に」


「そうだぞ、飯が不味くなる。」


「いやいや現実逃避すんな」


 なかなか認めたくはないが、今日からテスト二週間前。魔のテスト期間に突入する。


 まぁある程度は大丈夫だと思うが勉強しておくに越したことはない。


「本当この間やったかと思えばもうきたのね。私は大丈夫だけどみんな大丈夫?」


「私は大丈夫だよ」


 流石は学年一位。今回も余裕そうだそれに比べて……


「俺数学やばいかも」


「僕物理……」


「俺は英語かな。」


 俺たちは毎回一つだけ低い科目があるそれが今言った科目だ。


 俺も毎回英語だけが低くてまだ赤点はとってないもののこの点数が続けばかなり不味い状況にある。


「皆さん大変なんですね。 そうだ、よろしければ私がお教えしましょうか?」


 まるで神様のような提案に俺たちは俺たちは感動した。


 そして答えは決まっている。


「「「よろしくお願いします!!!」」」


 俺たちは3人揃って雫に頭を下げた。


 実際の所俺にとってこの提案は本当にお金を払ってもいいぐらいありがたいものだった。


「わかりました。それでは今日の放課後から始めたいと思うのですが……場所はどうします?」


「確かに……ファミレスは迷惑だしな」


「僕の家は?」


「結絆の家ゲームだらけで行ったらゲームやっちゃうだろ」


 結絆はこう見えても生粋のゲームガチ勢だ。家にはゲーミングPCや、色んな年代のゲームなどがたくさんある。


 前回結絆の家で勉強会を開いた時はずっとゲームをしていて教科書がひらかれることはなかった。


 だから今回は気を散らすものがあまりなく広い部屋が必要となる。


「俺の家も無理だなぁ」


「私も無理ね」


「すみません。私の家も」


 これで俺以外の全員の家がダメになったと言うことだ。


「もう拓真の家でよくない?」


 結絆が唐突にそんなことを言った。


 正直俺の家ではやりたくない。なぜなら雫と面識のある母さんや妹と接触すると面倒な予感しかしないからだ。


「いや、おれの家もーー」


「それいいじゃん拓真の部屋結構広いし」


「私もいいと思うわ」


「拓真くんがいいなら、お願いできますか?」


 やはりこうなったか。とゆうか俺の家になるように誘導してたな? まぁやる場所もないし、仕方ないか。


「りょーかいだそれでいこう」


「やったー! 帰りにコンビニでお菓子とジュースかってこ!」


「勉強するんだぞ?」


「いいと思いますよ。やる気が大事ですから」


「まぁそういうものか」


 こうして俺の家での勉強会が決定した。





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