登場人物『破章』…①





 本項では破章における登場人物をご紹介してまいります。序章にて解説をしたキャラクターには追加情報を記載してあります。①~③に分割します。

 破章では「4 喝破」では「6」までは序章末より一~二カ月後。「7」~「26」序章より一年後~二年後。「5 地獄」「6 覚醒」では序章より七年~八年後に相当します。



 ※もし人物に抜けがあったら教えてください。



***


「序文 親子」~「6 俺を選んだのは、あんただろうが」



熊掌ゆうひ

  ――いみな蘇青そせい。本編の主人公B。八月八日生まれ。身長168センチ。東馬とうまが帝壼宮の人質となったため瀛洲えいしゅうの邑長に任命された。如艶じょえんから新たに藍龍らんりょう字名あざな下賜かしされる。


四方津よもつ悟堂ごどう

  ――方丈ほうじょうの邑長だった四方津堂索どうさくと、如艶じょえんの交だった大璞蘭だいぼくらんを母に持つ。ほぼ四百歳。生年月日不明。瀛洲えいしゅうで名乗っていた偽名はだい陀羅だら姮娥こうが五邑ごゆうの混血であるため不死の身に近いが回復は遅い。野犴やかんに射落とされ海に落ちた後、白浪はくろうひろわれるが、生死不明。


璋璞しょうはく

  ――禁軍きんぐん右将軍うしょうぐん。現時点では大将軍位と左将軍位が空位のため実質最高位にある。胸にまで届く白い髭鬚ひげと、白く鋭い眼光の持ち主。全身を竜文様りゅうもんよういろどられた赤い甲冑で包んでいる。以前は帝壼宮ていこんきゅう付きの黄師こうしに所属していたため五邑ごゆうに対する知見が深く、また同情的ですらある。曰く「貴殿方の命はあまりに儚い。我々からすれば、刹那せつなで散る風塵ふうじんごとき物。――共に歩めるつもりで関わるのは、辛く苦しい」。しかし、そうとまで彼に言わせる理由については破章では言及されていない。


げつ如艶じょえん

  ――姮娥こうが国皇帝。白髪白眼。その唇は厚く、目鼻立ちのほりは深く、全体の造作は大振り。一見して男性的な外観ではあるが、そのまなじりと唇にはべにをさしている。




 ※なお、禁軍の一般兵が纏う鎧の色は灰銀はいぎん色。大将軍は黒。左将軍は青と決められている。黄師の鎧は黄白おうはく色。しょう軍は緑青ろくしょう色。



***


「7」~仙山せんざん編となります。仙山のしゅうは味方とそれ以外を見分けるために数珠を左腕に巻きます。




仙鸞せんらん八咫やあた

  ――本編の主人公A。仙山せんざん編より父姓の仙鸞せんらんを名乗る。八月八日生まれ。「4-17」時点で十四歳。「赤銅しゃくどうのように耀かがやく焼けた肌、無造作に襟元で一本に束ねられた、腰に至る長さの硬い髪質の黒髪、底が見通せない程に深い漆黒の双眸そうぼう、全身は未だ薄い筋肉しか持たないのに、肩幅だけが矢鱈やたらと広く、すらりと背が高い。恐らく六尺近く(およそ180センチ)ある。数珠は日長にっちょうせき(サンストーン)。


じょ寝棲ねすみ

  ――いみなでの読みは寝棲しんせい。三月十二日生まれ。三十五歳。数珠はらんぎょく(アクアマリン)。


ばいらん

  ――麻硝ましょうの側近。二月三日生まれ。二十二歳。身長180センチ。数珠は柘榴ざくろいし(ガーネット)。


弓削ゆげの麻硝ましょう

  ――仙山せんざんの頭目。二月八日生まれ。五十歳。眉目秀麗。常時笑顔を絶やさない。英明えいめい闊達かったつだが冷酷無慈悲で手段を選ばない。数珠は太金タイチン水晶(タイチンルチルクォーツ)。


じょ郷凱ごうがい

  ――寝棲ねすみの叔父。


さい梨雪りせつ

  ――蓬莱ほうらいの先代長の隠しの娘。三月十二日生まれ。二十五歳。現在の長であるさい浩宇こううの歳の離れた妹。水泥すいどろの従姉妹。



中達ちゅうたつ

  ――師傅しふと尊崇される。白文はくぶん(つまり漢文)、ひらがな、カタカナ、全ての文字に精通している。八咫の師となる。数珠は虎目石とらめいし(タイガーズアイ)。


月桃げっとう

  ――瓊高臼のに住む黄師大師長。不死石しなずのいしの寶刀ほうとうを扱える唯一の者。月如艶と大璞蘭の子。


仙鸞せんらん八尋やひろ

  ――八咫の伯父にあたる人物。八俣の兄。員嶠で『御髪みぐし』の『環』を解くための贄になった。


巌雅がんが

  ――水泥の鷹。とても有能。


藤之ふじの保食うけもち

  ――十一月十四日生まれ。初出時()では十九歳。身長162センチ。仙山せんざん内では大姉だいしと呼ばれる。寝棲の仲間。暗がりに浮き上がる程青白い肌、柳眉りゅうびに切れ長のまなじり、すっと通った鼻梁びりょうの下に艶めかしく赤い唇を持つ。数珠は藤翡翠ふじひすい(ラベンダージェード)。


くぐい

  ――十月三十一日生まれ。保食の麾下きか。数珠は鷹目たかめいし(ホークスアイ)


水泥すいどろ

  ――さい水麒すいき。七月十日生まれ。初出時二十五歳。身長197センチ。やや言葉が足りぬきらいがある、気質の穏やかな大男。保食が赤子の頃から子守りをしてきた兄変わりのような存在。生まれつき右頭部から頬にかけて赤黒く腫れ上がった痕がある。右眼の視力は弱い。対人は不得意。細工物や武器造りなどの工芸が得意。


野火斗のびと

  ――保食の麾下。遺体で見つかった。数珠は橄欖かんらんせき(ペリドット)。


巣夫すふ

  ――保食の麾下。妣國ははのくにの一種族である、薜茘多へいれいた食血じきけつ


隴欣ろうきん

  ――露涯ろがいとらわれた瓊高臼にこううす所属の黄師こうし。三交の一人に紅江こうこうがいる。



***



伊弉冉いざなみ

  ――姮娥国の裏に存在する妣國ははのくにの女王。妣國は別名こくともいう。食国の父である瓊環けいかんが治める夜見よみ国と妣國の両国間に戦が起こったのは、白皇瓊環が妣國の領土へと侵攻したのが契機だったと言われているが、理由は定かではない。


素戔嗚すさのお

  ――伊弉冉の息子。









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