第49話 切り離すことのできない記憶のカタマリ

私の母の話はこれで終わりにします。

これから話す話は女友達の話です。

※少しキツめの話になるので苦しくなったら離脱してください


私と彼女が初めて出会った場所は高校の食堂でした。

私はいつものように高校3年生だったので、自学学習をしていました。

その時に彼女は初めて声をかけてくれました。

最初はいい子かなと思い、話していました。


だけど段々と彼女の本性があらわになって来ました。

彼女は嘘つきでした。

模試の結果も相手を陥れるために、私は栄養学科の大学にA判定をもらっているという嘘をつきました。

本当はもらってなんていませんでした。

そして、彼女の嘘はツケが回っていきました。

彼女は大学に受かったのですが、管理栄養学科には受からず、違う学部に受かりました。

受験が終わり私に彼女は電話してきました。

『大学がどこにも受からなかった』と。

彼女はしつこく私の受かった大学を聞くので、答えたら今度は嫉妬して私も受ければよかったと言ってきました。


彼女は結局専門学校に行きました。

彼女からのLINEはいつも同じことばかり書いてありました。

『専門学校の友達は上辺だけ。本当の友達はあなただけ。会いたい』

私は彼女と会うことになったのですが、その日に問題が起きました。


今でも覚えています。

あれは山手線の代々木駅に向かう満員電車の中でした。

約8分間の中で彼女はカバン越しに私の胸を触ってきました。

電車の外に出て、何でそんなことをするのと言うと彼女は『ごめんなさい』と言いながらも、どこかほくそ笑んでいました。

彼女の笑みは何回見ても気持ちの悪いものでした。

彼女は私に言いました。

『だってあなたが好きなんだもん。触ったって減るもんじゃないでしょ。別にいいじゃん。女の子同士なんだから』

私はその出来事があってから彼女を友達ではなく、犯罪者という目で見てきました。


彼女は人間ではなく獣なのだと思いました。


私の中で彼女は友達ではなく赤の他人でもなく、私の心を傷つけた悪趣味な犯罪者だと思いました。


彼女はきっと管理栄養士になってのうのうと生きているかもしれません。


他にも彼女は18歳の時に結婚してくれだの、私のことを盗撮した写真ファイルを携帯の中に持っていました。

消してと頼んでも彼女はいつでも私のことを見たいからと結局消してはくれませんでした。


私はもう彼女と会うことも何をするのも嫌いです。

彼女が私にしたことは謝られても一生許すことはありません。


私は彼女から受けた苦しみはずっと続いていて私は何度も死にたくなりました。


母親は苦しいことも何もかも切り離して考えろと言いますが、フラッシュバックや心の傷はそう簡単に切り離せるものでもなければ、この苦しみをわかる人なんてそうそういません。


私だって切り離せるなら切り離したいし、この頭の中にある記憶を全部消したい。


だけどだけどできないんだよ。


私の受けた傷は苦しくて悲しくてどうしようもなく吐きたくなる。


ご飯さえ食べたくなくなる。


こんな気持ち悪さ、本当に誰かに分かって受け入れて欲しかったのに、お母さんは気持ち悪いの一点張りだね。


私は1番にお母さんにわかってほしかったし、お母さんに慰めて欲しかったよ。


でも、もう全部自分で解決するしかないのかなって感じがするよ。


もう、家族になんて何も期待しないから。


だから、死なせて欲しい。

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