前
翌年、
その一人というのが
「へー。
「そりゃあ本音を言うと、研究者になりたかったですよ。でも仕事がないのは困りますからね……。社長には感謝しています」
いかにも仕事のできるサラリーマン風の優男である
優しく格好良い先輩である
「
「は、はいっ」
本名は
入社から一ヶ月、
彼女の働きぶりに、
「葉山さん、音声ファイルと動画が合わなくなっちゃったんだけど……」
「ああ、それはですね――」
* *
その後、仕事にも慣れ新社会人として無事にゴールデンウィークの出社もこなした
いつもの
「
「えっ?
「いや、いつもと声の雰囲気が違うような気がして……」
「やっぱり、
「あ、大丈夫です! これからって時に無理はさせられませんから!」
「良かった。ありがとうございます」
「よしっ。私も頑張らなくっちゃ!」
気合いを入れ直した
その日、終業時間に合わせて動画編集を終えた
「
「お疲れ様。
「少し
入社から今まで目を合わせないまま話をしていた
「遠慮しないで何でも話してくれて良いよ。私、お姉さんだから」
「えっ? あ、弟とか妹、いるんですか?」
「そうじゃなくて! 私の方が
「
本当に弟がいたら、こんな感じになっていたのだろうか?
「これ、あげるから……」
「…………」
「……ごめんなさい。でも、私、コンちゃんの――ううん、
力強い言葉に、弾かれたように顔を上げる
「あの、
「変わる?」
「新生・
「えっ!? そうなの!?」
「そっかぁ……今の
「めちゃくちゃ動くって……」
「楽しみだなぁ」
新生・
「その……
「もちろん!」
「……自分のこと、会社に入る前から推しててくれたんですよね? 変わっても、良いんですか?」
「良いに決まってるよ! 私はこれからも
「……そう、ですか」
その言葉で話を切った
人間は変わるもの、だから
「私は、楽しそうにゲームしたりお喋りしてるコンちゃんなら良いよ」
これはマネージャーというより、推す側の人間としての言葉だった。その言葉に
「全く、
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