徹底したリアル志向の描写と入念に練られた物語は必見です!
女性剣士である主人公が、かつて父親に言われたことば。
「女ならば女性らしい剣をふるうべきだ」ということ。
父は故人ゆえにその真意を知る事はできませんが、ある些細な出来事が切っ掛けとなり彼女はその一言に込められた想いを知るのです。
日本の武道は精神性を重んじるもの。
あるいは外人さんから見れば実践性に欠けた綺麗ごとと映るかもしれません。しかし、単なる殺しや護身の術で終わらず人生をかけた「道」であるからこそ、受け継ぐ者があり、それを昇華させる未来があるのです。
本当に「判っている」作者さまでなければ絶対に書けない力作。
剣の道を志したり、あるいはそれにまつわる話が大好きな人は絶対に読むべきかと。日本人がよくもちいる「道」の真意を知りたい方は、是非!