第5章「失い、去って、集まる」
第5章
サエシン王国。
俺たちは魔援の奴らに魔援がこの国にいると聞いて来てみたが、
俺が最初に来たところじゃねえか。
「あのー」
「なんですか?」
「あなた達、勇者ですか?」
「はい」
「私も勇者です」
「そうなんですか」
「はい」
「スキルはなんなのだ?」
「私のスキルは【重力を操る能力】」
「!?重神では無いか!」
「え?それ、英雄譚の?」
「そうだ!貴様、まさか英雄譚を知っているのか!?」
「まぁ、」
「なら、仲間になろう!」
「えぇ!」
「そうだな。仲間がいた方が心強い」
「え、でもこの王国から追放されたばかりですよ」
「そうか、実は俺もなんだ」
「えっ!じゃあなんで!?」
「ここが、魔援。簡単に言えば、魔王の仲間が集まった国なんだ」
「じゃあなんで、私たちは追放されたの?」
「召喚、鑑定、全て機械にやらされているそうだ」
「つまり?」
「機械がバカすぎて俺たちは追放されたんだ。」
「えぇ…」
「行くぞ、日々のストレス発散だ。あの時はよくもやってくれたな。ぶち壊す」
俺たちは国の中に入り、機械どもをぶち壊す。
訳では無く。
一番強く倒したらいい国王の元に。
俺は石を拾い、標準を合わせる。
低気圧で石を飛ばす。
国王は倒れた。
するとすぐさまに国王の元に強い奴らが集まる。
そいつらの元に行き、不意打ちをする。
敵は6体
短剣で1撃、蹴り殴り3発食らわせ、宙に浮かせ、喉元を掻っ切る。
そいつが持っていた剣を2人目に投げつけ、
壊し、
3人目にはドロップキックを食らわせた。
丁度2人目に刺した剣が近くにあったので、
それで更に斬り完全に壊す。
どうやら皆も倒したらしい。
そしたら次は雑魚だ。
俺はデンに習った通りに詠唱をする。
「大地を震わせ落雷。轟け雷鳴、穿て稲妻」
稲妻はひとつのものから枝分かれ、
雑魚を一斉に殺す。
もう誰もいなくなった国はとても静かだった。
「とりあえず、この国の奴ら全員いなくなったが、まだだな」
「そうなの?」
「あぁ、あいつがいない。あの忌々しい奴が」
「ふーん」
「ここは魔援の本拠地だ。いずれは帰ってくるだろう」
「じゃあ、我らはこの国を使い放題て言う訳か!」
「あぁ、そうなるな。」
「やった!どこに行こうかな!なぁなぁ!」
「とりあえ住む所は皆一緒にしよう」
「えぇー!」
「敵が来ても1人でいたら危険だ。出来るだけ皆一緒に」
「分かったよー。だが、行きたい所は山ほどある!行こう!」
「はいはい」
Day.1
町中は静寂に包まれ、逆に恐怖を引き立てるような雰囲気の中、俺たちははしゃいでいた。
「建物や、食べ物への被害を最小限に抑えておいて正解でしたね」
「そうだな」
「にしても本当に静かだな。我はうるさい方が好きだぞ」
「そうだろうな」
「どういう事だ!我を何だと思っている!」
「ただのうるさいやつ」
「何だと!」
「ははは」
「…」
「おい、ジンどうした?」
「あ、何でも」
「そうか」
まだ、入ったばかりだからだろうか。
このパーティーに慣れていない。
どうにかしなければ。
Day.2
俺たちは引き続き、国にマルカイ達が戻って来るのを待つ。
今日は…、あぁ、あの日か…。
ジン。前、百合漫画好きとか言ってたもんな…。
なゆおくんも好きだけど。
こうして、上から見るとここは平和な国であった事が分かる。
でも、それは俺が壊してしまった。
いくら、魔援を無くす為だとしても全員殺す必要は無かったのでは無いのか。と思う。
でも、俺がここで終わらせなければ。
いつかは魔援を逃し、俺がいなくなってから拡大していった。
いつかは魔王マルカイを街に行かせてしまい、人類が滅亡してしまった。
だから俺がやらなければ。
そう思っていたら、デンが急いできた。
「ジンが倒れた!」
一応、状況を聞いて俺はこう言っといた。
「それは、心の病だ」
と。
Day.3
ジンが目を覚まし、デンにはお見舞いではなく、監視してろといっておいた。
俺は笑顔で出迎えこう言ってあげた。
「おめでとう」
「うるさい…」
「いいじゃないか。人間は誰しも恋するものだ」
途端に潰れる感覚に見舞われた。
重力で潰そうとしている
「う る さ い 」
「すみません…」
「ところで…、あのー、」
「あぁ、デンか?今監視だ。」
「そう…」
「ちょっと来いよ」
「?」
「これは…?」
「この国の王の手紙だ。機械だったが、感情を持っていたらしい」
「へー。どれどれ」
『半月もしないうちに、勇者が4人も転生してしまった。ここで逃せば、魔王様に怒られる。殺されるかもしれない。だが、彼らには自由に生きて欲しい。だから追放した。どうか彼らの人生に幸せを』
「これ…」
「そう。王様が逃がしてくれたんだ。いい人…じゃないか。でも、皆に好かれていたと思う。本当に、お世話になったものだ」
「…。ユウはこれを見て、何も思わないの?」
「そんな事ないよ。俺だって人の心がない訳じゃないんだ。」
「…。じゃあ、何で…?」
「俺は、俺たちは勇者だ。市民の害となるもの達は無くす。それが、例え、愛する人でも、大切な人でも、泣き叫ぶ赤子でも、それが勇者だとしても」
「…」
「俺は、俺に無理をしているんだ」
「そう…」
ユウの人柄が何となく分かった。
この人は優しいだけだ。
だから、そんな事もする。
私は彼にこう言った。
「分かった。いざとなったら、私が助けてあげる」
「そうだな。そうさせて貰うよ」
Day.4
「おい!皆魔援が来たぞ!」
「攻撃態勢に入ってください!やりますよ!」
「アイツは!?」
「いない!」
「そうか、なら簡単だな」
「そうだな!やるぞ!」
「あぁ」
「はい!」
「うん!」
俺はまず、短剣を投げ大将らしき奴の頭に刺した。
そいつが落とした剣で2人。
3人分の剣を投げつけ、他の奴らに刺し、
1人目の奴に刺した短剣をジャンプ台にし、
飛んで、低気圧で中心に集め
「ファイヤ」
と唱えて、当てる。
地面に着くと同時に、短剣を手に取り、あと1人の足に投げ刺して動きを封じる。
「おい、お前」
「な、何だ!」
「魔王の名前を教えろ」
「そんなの!」
「言え」
「ひぃ!分かった言うよ」
「分かった」
「魔王の、名前はマルカイ」
「じゃあ、お前らの幹部の名前は?」
「し、知らない」
「そうか、じゃあ死ね」
「ひぃ!」
そう言って剣を振りかざしたが、
不思議な力に封じ込まれる。
「ん?」
「待って」
「何だ?」
「言ったんなら、良いでしょ」
「いや、こいつは殺さなきゃいけない」
「何で!」
「もし、こいつを逃がしてこいつが人を殺したら?」
「!」
「それなら、俺たちいや、俺が、手を汚せばいい」
「何で!そんな!」
「いいんだ。こんな、魔王擬きを俺が全員殺してやるよ」
俺はそう言い、重力が掛かっているのにも関わらず、そいつの頭を斬った
パキッ。
音がした。
そんなの関係ない。
俺は、これでいいのだ。
パキッ。
うるさい。
パキッ。
黙れ。
メキィ!
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