第6話
高校の説明会での話。
わたしの高校は定時制でしたが、普段は全日制の所謂優等生さんが通う学校でした。
もし全日制を受けていたら受験生の中で真っ先に落ちるのはわたしだったであろう(笑)
説明会は、全日制の人達と一緒でした。わたしの同級生の友達も全日制に入った子が居て、その子と説明会でばったり会いました。
体育館で高校のパンフレット(しおり)を貰い、指定された席へ座って、早く終わらないかな~なんてボーッとしながら考えてたと思います。
説明会が終わって友達と合流すると「水蓮ちゃんね、日の光が当たってて凄く綺麗だったの!なんか凄く頭が良さそうに見えた。」って、本当に悪氣のないキラキラとしたお顔でそんなことを言われた。
おい、頭が良さそうに見えたってどういうことかな?(笑)
そんなふうに心の中で突っ込んだ記憶があります。
しかも、その子は全日制なので所謂優等生さん。頭も良い子でした。
でも、ちょっと天然な子でした(笑)
綺麗と褒められたのは純粋に嬉しかったけどね。
そんなこんなで、学校で友達とは別れ母親と説明会の帰りにバイト探しをしました。
バイトするなら学校の近くがいいだろうと、何かないかプラプラしてると、コンビニが目に入ってバイト募集のチラシを発見。
わたし、昔から割と行動力はありました。チラシを見つけてその場で店員さんに声をかけ、店長さんが居たので面接の約束まで出来ました。
思ったよりも早くバイトの面接が決まったので、そこから近くにあるデパートに行って、高校入学祝いに携帯を買ってもらうことに。
当時、凄くお金がなくてお金がかかるようだったら買えないかもしれないと言われていました。
それでも携帯が欲しかったわたしは、もしかしたら安く手に入るかもしれないと諦めずに携帯ショップへ(笑)
当時は、いまの携帯みたいに高くありませんでした。それでも、当時の我が家にとっては毎月の携帯代のことを考えると易々と買える状態ではありませんでした。
携帯ショップで色々見ていると、頭金0円の携帯がいくつかありました。
毎月の携帯代は、わたしのバイト代で払うと約束をし母に名義になって貰いました。
安い携帯だったけど、色も可愛いものだったし、何よりも初めての携帯というだけで嬉しかったです。
母には腕時計を高校入学祝いに買って貰っていました。
携帯は、わたしがわたしへ高校入学祝いとしてプレゼントした感じでしたね(笑)
当時は未成年だったので、名義人が必要だった訳です。
毎月かかる学費と携帯代は自分で払いました。同級生の子に比べると学費は払って貰っているし、携帯代も払って貰っていて、バイトをしたとしてもお金は全てお小遣いになっている子が沢山居たと思いますが、わたしはなんだか自分でお金を稼ぎ携帯代を払うということだけでも、ちょっと大人になったような氣になって嬉しかったんだと思います。
因みに、当時の携帯はガラケーでした(笑)
きっと今の子は、分からない人も居るかもしれないですよね。当時の携帯は、ネットの環境も今みたいに整っていなかった。
着メロというピコピコ音のメロディーを自分で作ることが出来る機能があったっけ。懐かしい(笑)
家の電話ではなく、自分の携帯でメールで友達とやりとりができる。なんて快適で便利なんだと思いました。
今はもっと発展して、凄く便利ですよね。
いま、わたしたちの身の周りに当たり前にあるものが昔は無かったり、いまより日常の仕事が沢山あった。
今あるものに感謝したいですね。
その日は、大満足で家に帰りました。
そして、バイトの面接日。
「多分受かると思うけど、その時は連絡しますね。」と面接をしてくれた店長さんに言われました。
初めてのバイトで少し緊張していましたが、なんだか受かりそうで一安心。
その場で、最初に出勤出来そうな日にちを聞かれてすぐにでも来れますと言った覚えがあります(笑)
無事、面接も受かり人生初のバイト。とてもわくわくしていました。
わたしは、家に居ても大して家の手伝いをしなかったのですが、コンビニのお仕事は接客だけでなく、品出しや棚整理、掃除といったように家事と似たようなお仕事もありました。
家事は嫌いです(笑)
それでも、初めてのバイトでは張り切ってやりました。
お客さんが入店された時「いらっしゃいませ。こんにちは~」と元氣に挨拶をする。
第一声は凄く緊張しました(笑)
この挨拶が癖になり、近くのデパートの入口の所で携帯を見て立っていた時、自動ドアが開いて「いらっしゃ・・・」まで言葉を発していました。
とても恥ずかしった(笑)
初めてのバイトで最初は張り切ったし、初めてのお給料日に自分で稼いだお金で、当時の我が家にとっては高級品であった、マックではなくモスバーガーを食べました(笑)
そして、洋服を買いました。めっちゃミニのスカートとトップスとハットにブーツ。
一式コーディネートして、ウエスタン調のカッコ可愛いギャルっぽい服でした。
やっぱり、初めてのバイトで買ったものはよく覚えてますね(笑)
こんなわたしでしたが、バイトも少し慣れてくると元々の甘ちゃんなわたしの性格は隠せませんでした。
家事を殆ど、ちゃんと手伝ったことがない。片付けは嫌い。整理整頓苦手。めんどくさがり。大雑把。
このような特性が仕事でも現れ始めました(笑)
品出ししてる時に、ちょこちょこ来るレジにイライラしたり。
めんどくさくてトイレ掃除をサボったり。
ちょっと具合が悪いくらいで、仕事を休んだり。時にはちょっとダルい程度で休んだこともあります。
そんな姿を、お強いパートのおばちゃん達は「全く最近の若い子は・・・」とため息を吐いていたでしょうね(笑)
そんな、パートのおばちゃんの中でもボス的存在な方に「もう安心して見て居られるわ。よく頑張ってるわね。」と言われるようになったのは、一年ちょっとしたくらいだったかな?
後に、わたしは本社の部長にまで氣に入られ、社員にならないか?と誘われるまでに、ここのバイトとしては成長します(笑)
と、まあこんな感じで、わたしの高校生活は、朝9時から夕方の5時までバイトをして、その後5時20分くらいからだったかな?間に合うように学校まで走って行くこともありましたね。
幸い、バイト先から普通に歩いて15分くらいの所が学校でした。
下校時間は何時だったかな?9時過ぎくらい?曖昧ですが、学校に付いてから一時間目の授業があって、その後給食。
高校で給食?と思った方も居るかもしれませんね。全ての定時制がそうとは限りませんが、わたしが通っていた定時制の高校は、働いて登校してくる生徒が殆どでした。
給食の制度は、そんな生徒にはとても助かったし、何よりもすっごく美味しかった!
学校の給食で金目の煮付けとか出たんですよ?普通に和食レストラン並に美味しい給食でした。
給食のおばちゃんたちが、「今日もお疲れ様。いっぱい食べなね!」と生徒によく声掛けてました。
愛情がとても伝わる出来たての温かいごはんでした。
給食の後は、確か2時間の授業があったと思います。部活をやりたい人はその後に40分くらいの活動だったと思います。
めっちゃあやふややん!って思いましたね?
ええ、ええ、そうなんです。なんせわたし、一年生の夏に中退してますので、よく覚えてないの(笑)
これから、この中退までの濃すぎる体験をお話していきますね。
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