第11話 感謝と1クラスの秘密
一週間後、やっと!学校に戻れた!一生帰りたくないこんな地獄には、だが学校に戻ると同時に授業があるため今、教室に向かっている。
「はぁー地獄の次はまた地獄か」
俺は一体なぜこの学校に入ったのだろうか、答えが既に出ていることを何回も自分へ自問自答している、そう思いつつ教室のドアを開けるといつもの2人が駆け寄って来た。
「アンタ大丈夫なの⁉︎」
「九郎さん大丈夫なんですか⁉︎」
2人とも目を見開いてこちらを見ている。
「大丈夫だけど?」
疑問に思ったが思い出した。
あーそういや俺の体一回貫かれてたんだった、全然違和感なくこの一週間過ごしていたから忘れてた。
「そうなの、あのーそのー」
なんか詩織が珍しくもじもじしている。
「助けてくれてありがとう」
「そんな事でもじもじしてたのかよ」
「何ですってー!!!こっちは感謝してるから言ってあげたのにー!」
「いつもの調子が戻ったじゃん」
そう笑っていると櫻さんが口を開けた。
「九郎さん、本当に助けてくださってありがとうございます、これはそのお礼です」
そう言って菓子折りを出した。
「別にそんなに大したことしてないからいいよ」
「身近な人がそういう事に遭ってるのに助けないなんて事したら目覚めが悪くなるでしょ、じゃあお昼にみんなで一緒に食べよ」
「分かりました、お昼に一緒に食べます」
そう言いながら櫻さんは菓子折りを自分の鞄に戻した、すると。
「おい」
「ビックリした!」
何故、先生は毎回人を驚かそうとしているのだろうか。
「授業を始めてもいいか?」
「別にいいですけど」
そう言って全員の前の方に立つ
「では、授業を始める」
「「「お願いします」」」
「先ずは九郎が早めに覚醒してしまったから、まぁーその説明をする、多分九郎は三琴からある程度聞いてると思うが復習だと思って聞け」
早めに覚醒してしまったって、俺別に悪い事してないだろ!、そう思いつつも黙って聞く。
そこからある程度俺が姉さんから聞いた内容が続いた。
「魂憑きの憑いてる魂には種類がある、それが
えっ⁉︎俺って実はすごい?神って響きだけで何となくすごいとかんじた。
「まず人魂は、言うなら偉人みたいな歴史に残るような事をした人達の魂が現代に残り続け現代のいろんな人達に憑いている、能力はその偉人たちによって色々ある」
偉人ってなんか、その人によって強さだったり便利さだったり分かれそう、そして先生の話はまだ続く。
「獣魂は、現代の生物から古代生物までいろいろある、魂憑きのほとんどが獣魂の魂だ、だが獣魂の中にも珍しいのがあり、それが古代生物の魂だ古代生物の能力は特殊な物が多く使えるものもあまり使えないものも存在する」
まぁ人より動物の方が多いから魂憑きの中で多いのはわかる、それに偉人じゃないと人魂にはなれないみたいだし。
「獣魂って言っているがちなみに虫も中には含まれる」
虫なら動物より多いだろ!そう思った、絶対多いけどな虫の方が。
「最後は神魂だ」
よっ!待ってました!
「神魂は、魂憑きの中で一番少ない、しかもそのほとんどが位の低い神だ、位の低い神の魂は魂力を強まる以外あまりない」
えっ⁉︎じゃあ俺に憑いてるのはどっちなんだ?
「先生!俺に憑いてるのはどっちなんですか!」
なんとなく弱い神は嫌だった、神に対して失礼だけど。
「恐らくだがかなり位は高い、高ければ高いほど能力も魂力でさえ質が違う」
やったー!と思いつつ、あれっ?と思ったなぜなら軍人になりたくないのにこれ以上強くなったら強制的に軍人にさせられてしまうんじゃないかと頭によぎったからだ。
流石にそんなことするわけないか。
「まぁこれで魂憑きについての話は一旦終わりだ、今から話すのは1クラスについての秘密の話だ」
何だ?1クラスについての秘密って?と疑問に思う。
「1クラスは、国の重鎮の子孫達のためにあるクラスだと思われている」
思われているというかそうなんじゃないのか?、だんだんと疑問が深まる。
「1クラスは魂憑きの人のみが入れるクラスだからだ」
そうだとしてもそれが多い理由にはならない、というか他の2人も魂憑きだったのか!
「実は魂憑きは遺伝が関係あるとされている、確証はないが魂憑きの子孫は7割は魂憑きだとされている、そして試験に参加した者に気づかれないように検査をして魂憑きだと分かった者はどんな成績でも合格通知を送るようになっている」
だからか!テストを白紙で出したのに合格したのは!なんとなく腑に落ちた。
「そして1クラスに入った者は人魂、獣魂、神魂に分かれる」
だから3つに分かれたのか!ていうことは詩織も櫻さんも神魂なのか。
「それが1クラスの秘密だ、この事は1クラスの中から1人覚醒者が出た時に言うという習わしだから伝えた」
1クラスの秘密を知り何となくだが理解し、納得できた。
「以上だ、じゃあ訓練に移るぞ」
「「「はい!」」」
こんな話をしても先生は切り替えが早い、そしてこの日俺の体は訓練でズタズタになった。
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