第3話 最悪から最高
今俺は最悪の気分だ。
なぜならあれから全寮制だと知りいつの間にか寮という名の監獄に入れられ、姉からの殺害予告により仮病を使って休む事もできず、クソ親父による放課後の地獄の扱きが待ち構え、今その教室にいて、今にも授業が始まりそうだからだ。
「では授業を始める前にプリントを配る」
そう言ってプリントを配られ俺の手元に来た、プリントには「第三模擬戦闘室」と書かれている。
何のプリントなんだ?、プリントにはそのおそらく教室みたいな所の名前以外書いていなかった
「1クラスは代々教官三人体制で指導している、今書かれている教室にそれぞれの指導教官がいる、1クラスの人数が10名だから3・3・4と人数が分かれるはずだ」
割り切れてないじゃん人数、中途半端だな〜。
「本来ならクラス全員の自己紹介をするつもりだったがこれからクラス全員で会うことは数えるぐらいしかないから省かせてもらった、自己紹介そのものは各指導教官の所でしてくれ」
いやいるでしょ!自己紹介!それよりもクラスメイトなのに半分以上ほとんど会わないなんてことあるのか⁉︎。
「では今すぐ移動してくれ」
はぁ〜最初から現地集合にすればいいのに。
「ちょっと九郎、あんた何処の教室?」
詩織が話しかけてきやがった、ただでさえ昨日からテンション低いってのに。
「第三模擬戦闘室」
テンションが低すぎて無愛想に答えた。
「私と一緒ね」
最悪だ!それと恐らくだが。
「おいさっさと移動するぞ、ちなみにお前たち2人は私が指導教官だ、おそらくもう一人は先に教室に向かったみたいだな」
やっぱりだーーー!!絶対コ!イ!ツ!だと思ったんだよ!この悪魔の手先がーーー!!!
そう思いながらもなんとか感情を表に出さず教室へと向かい悪魔の手先の後ろを歩く。
「あんた顔が真っ青だけど大丈夫?」
詩織に珍しく心配されている。
「大丈夫、じゃない」
「あっそう」
あっそう、じゃあねーだろ!お前が聞いたんだろうが!他にあるだろ言うべき言葉が!
そうムカつきながらも必死に堪えていたら目的地の教室に着いた。
「早く中に入れ」
「「はい」」
そして中に入るととんでもない美人が座っていた。
それと共にテンション爆上げ、心拍数も爆上げ、すべてがMAX状態になった。
ここから俺の青春は始まるのか、と噛み締めながら天を仰ぐ。
「何してんのよ、このバカは」
そう詩織に飽きられている、だが!そんな事は知ったことではない!、と思いながら座りあらゆる妄想に浸った。
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