【予測3】児童書に再ノベライズした本の売上はラノベとしてカウント出来ない

 なんで私が「Cコード」に「ラノベ専用」枠を設けるべきと言ったのか。それは児童書用に再ノベライズした作品をラノベの売上としてカウントしろと言ってくる人が一定数いるからだ。


 オリジナルのラノベ作品、児童書のレーベルで再ノベライズした作品。同じタイトルでも全くの別物です。


 ええ!? 嘘!?本当!?


 本当です。


 ラノベは建前上15歳以上が読む本として「R15枠」があるように児童書には「PG12枠」という枠があるんだ。つまりオリジナル作品では表現できる文章掲載が小・中学生用の作品では出来ないわけ。そもそもPG12の「P」とは親の指導って意味だ。つまり児童書というのは親が安心して買え与えれられるものじゃないと駄目なわけ。本というのは基本的に映画と同じレーティングだと思ってください。


 「PG12枠」(児童書)というものは


 ・殺人事件の悲惨な現場を書けない

 ・性的表現はキス程度までしか出来ない

 ・難読漢字は書き込めない上に小学生でも読める漢字にルビを振る。

 ・10万文字で1巻だったものを2巻に分割して文字のフォントを大きくする

 ・必然的に児童書版はダイジェスト版になる(物語は全くの別物になる)

 ・バトルシーンでは凄惨なシーンを書くことは許されない(昔は許された)



 つまり児童書に再ノベライズしたらもうその時点でその作品は「ラノベ」じゃないんだ。しかも「PG12」と言いながら本当は10歳で線を引いてある。児童書は幼年向けと少年少女向けの2種類あってちょうど学力的に読める本が増える・好奇心が変わる一般的な年齢が9~10歳前後なんだ。自分の少年時代・少女時代の時を思い出してみい? なので小学校1年生・6歳時点では読まれる本はまだ絵本の段階なんだよ。じゃーなんで「PG10」じゃなくて「PG12」なんだよと言う人も当然出るだろうがそれは国語力の差によるものだ。高学力層はもう8歳ぐらいで児童書に興味持つけど11歳でようやく児童書に興味持って読めるようになったという子も当然居るんだ。同じように映画でも社会科の学力の差によって映画に描かれている社会背景を理解できる子と出来ない子の年齢に大きな差があるんだ。


 ちなみにラノベ→児童書に再ノベライズした本は高確率で打ち切りになります。まさにここが「11~14歳は今のラノベにノーと言っている」証拠なんだね。嘘だと思うのならどの本でもいいです。ラノベ本を児童書向けに再ノベライズした作品を追って見てください。ほとんどの本が突然終了するように出来てます。本当に売れるのならマルチに展開します。しかしほとんどの児童書再ノベライズ作品は児童書市場で負けて打ち切りになってます。じゃなかったら今の子はラノベを見捨てないって。


 ラノベ→児童書に再ノベライズして大成功した本って『ぼくら』シリーズと『ブレイブストーリー』ぐらいですよ。他に成功した本があるのなら私に教えてほしいぐらい。


 「児童書→ラノベ」なら実は案外簡単に出来ます。でもその逆である「ラノベ→児童書」ってほぼ無理なんだよ。児童書はそれだけ表現が制約されるし求められる素質もまるで違うんだ。もっとピュアな心を持ってないと児童書って書けないんだよ。それに子供に見せてはいけない世界ってもんがあるんだ。私の言ってる意味が分からなければ君は児童書どころかラノベを書く資格がありません。だって小学生に「NTR」なんて見せられるか? よく考えみい?


 よって、ライトノベル市場が苦境になったからと言って

 『児童書に再ノベライズした本の売上はラノベとしてカウント出来ない』


 

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