第19話 日本


 飯後に風呂に浸かる。と二人が入って来た。

「ど、どうして?」

 顔を真っ赤にさせながらタオルで隠しているが色々見えている。

「私達まだお手付きされてませんので、どうしてかと思いまして」

「いや、仲間だからそういう事は」

「仲間だったらそう言う関係になってもおかしくないでしょ?」

「そ、それはそうだが」

「魅力がないのかと思ってこうして背中を流しに来ました」

 魅力的過ぎるっす。

「悪いな、奴隷として扱っていたのか」

「いえ、私達は幸せなのです」

「主が優しすぎて手が出せないのかと思って」

 いや、男だしそう言うこともあるんだが。

「お背中流しますよ」

「はい、お願いします」

 風呂から出て座ると、背中を流してくれるんだが、柔らかいものが当たってそれどころじゃないんだが。

「はうっ!」

「主もやる気になってるじゃないか」

「そりゃ、魅力的な二人にこんなことされちゃ」

 そのあとの記憶は鮮明に残ってます。


 次の日は、二人に挟まれて寝ていた。

「おはよう」

「お、おはようございます」

「おはよ」

 俺だけ気まずそうに起きて支度をする。

 二人は幸せそうだな。


 魔導書をまた買いに行く。今度は古本屋に先に行くと。魔導書が山積みになっていた。

「店主?表の魔導書は?」

「あ?売れないから外に出してるんだ」

「じゃあ、あれを全部買い取るよ」

「ほ、ほんとか!なら五千ゼルでいいですよ」

 魔導書があれだけあって、五千ゼルは安い。買い取ってバックに入れると中にも山積みの魔導書などがある。

「これも買い取る。いくらだ?」

「じゃ、一万ゼルで」

「そうか、ならこれで」

 大銀貨を渡して本をバックに詰める。

 これでだいぶ潤ったな。


 黙々と本を読む生活が続いている。

 レーナとミクスとの間も良好だが。

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 近藤 春こんどう はる21歳

 レベル19

 力 D

 体 D

 速 D

 知 D

 魔 C


 スキル 火魔法8 風魔法5 水魔法7 土魔法5 雷魔法5 氷魔法6 生活魔法4 付与魔法3 空間魔法9 重力魔法9 認識魔法2 探知魔法3 索敵魔法2 回復魔法5 契約魔法2 時魔法 空間転移魔法 古代魔法 

錬金術2 古代文字

剣術7 槍術5 盾術5 拳術7 マップ 料理

 ユニーク 書庫の管理人

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 今読んでいる空間魔法の本を読み終われば空間魔法10になる。それがMAXかは分からないが何か変わるだろう。

 そしてその時が来た。

『空間魔法が全巻埋まりました』

「えっ!それだけ?『書庫が開く』とかは?」


 俺は書庫の前にいた。大きな書庫でズラーと並んでいる。

「あぁ。ここが埋まったのか」

 今まで読んだ本がズラリと並んでいる。

 日本の本もあるのか。

「凄いな、これが俺のユニークスキルか」

 一冊の本を取ってみる。

 小さな頃の絵本だ。

 懐かしくてつい読んでしまった。

「本棚に戻すと二冊に増えている?」

 そうか。買わなくてもここで読めば知識として身体の中に入っていくのか。


「『書庫を閉じる』やり方が」

 元の場所に戻っている。

 あぁ。これが、鍵になっているんだな。

 書庫の管理者か、まぁ悪くないな。


「『書庫を開く』」

 書庫に入ってスキルの本を読む。

スキルがMAXになっていくのが楽しくて仕方がない。

 ついつい時間を忘れ没頭してしまう。

「ご主人様?」

「はーい、今行くよ」

「『書庫を閉じる』」


 ついにいまある魔導書が全てMAXになった。

『書庫が進化します』

『いまある書籍が一冊にまとまりました』

「えっ!どう言う事?外に出てるし」

 もう一度書庫に入ってみる。

「本棚がなくなって一冊の本になってる」


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 近藤 春こんどう はる21歳

 レベル19

 力 D

 体 D

 速 D

 知 D

 魔 C


 スキル 創造魔法

 ユニーク 書庫の管理人

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 うお!創造魔法になってるし、これマジでチートだな。


「『書庫を閉じる』」


「はぁ、創造魔法か、来るとこまで来たって感じか」

「転移」


 俺は久しぶりに日本の大地に足を下ろしていた。

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