第18話 友人
流石にギルドに顔出すのも嫌だったのでそれからはニートになっている。
「ご主人様?そろそろ外に出られては?」
「そうだよ。あいつらのやった事はムカつくけどさぁ」
「ん?働かなくても生きていけるくらいの金はあるぞ?」
「それではダメですよ」
だってヤル気が起きないし。
“ドンドンドン”
「入るぞ」
「え?団長にキースにウェイド?」
そこに現れたのは懐かしい面々。
「ギルマスは代わってもらった!もうこんな事は二度と無いから外に出ろ」
「えー、どーせ、また渡り人だから大丈夫だとかなんとか言われるんでしょ?なら俺はもう仕事しなくていいかなぁって」
「そりゃ、ご立腹なのはわかるっすけど」
「まぁ自分がされたら嫌だな」
キースとウェイドは分かってくれた。
「いや。お前は外に出るべきだ」
「じゃあ、帝国にでもいくかねー」
「あぁ、帝国でもいい」
「「団長!」」
「え?」
どうして?
「友人がここで腐っていくのなら帝国でもどこでも元気でやってる方がいい」
「団長…」
「お前はこんなとこで腐っていいやつじゃ無い」
団長がこんなこと言うなんてなぁ。
「はいはい、外にでりゃいいんでしょ?分かったよ」
「分かってくれたか、ギルマスは代わったばかりで躍起になっていたようだ」
「それで膿をだすとかほざいてたのか」
「だいぶ反省してるようだが、今回のはやりすぎだ」
「そうっすね、こっちも知らなくて忙しかったっすもんね」
キース達にもとばっちりがいってたのか。
「人死も出てるしギルマスは代わった。まぁ前のギルド長に戻ってもらっただけだがな」
「ふーん、で?オークの巣は?」
「騎士団で壊滅させた」
「なーんだ。結局は騎士団頼りか」
「あんなことがあったからみんなやりたがらなかったんだよ」
「あーね」
俺もやりたくねぇもんな。
「まぁこれでハルは大丈夫だな」
「せっかくニートになってたのになぁ」
「ニートってなんすか!外に出て下さいっすよ」
「はーい」
13
団長達は帰って行った。
帰りにキースが、
「団長めっちゃキレてて怖かったっすからね」
と、俺のために怒ってくれたんだと知って涙が出そうになった。
「さて、レーナにミクスもごめんな」
「いえ、ご主人様が元気になってくれて嬉しいです」
「やっぱ主はこうでなきゃね」
さて、飯でも食って外に出てみるか。
まずは王立図書館にでも行ってみっか。
「図書館に行くだけだぞ?」
「それでもです」
「そうだぞ」
レーナとミクスがついて来る。
王立図書館というだけあってデカいなぁ。
「私初めてきました」
「私も」
「俺もだよ」
三人で中に入り入場料を払うと、自分がみたい本を探す。
レーナは料理本、ミクスは短剣術の指南書、俺は次元魔法の魔導書だ。空間魔法と似ているが違うようだし。
ミクスの腹の虫がなる頃読み終えた本を返却して外に出る。
外食でもしようかと、店を選んでいるとキース達に出会う。
「よう!もう外に出たっすか」
「おう。ここら辺で美味い店はないか?」
「なら、そこが美味いっすよ」
と、キース達と別れ、指差した店に入ってみる。
「うん、まあまあだな」
「美味しいですよ?」
「美味いって!」
そうか?味付けが物足りないなぁ。
「まぁ久しぶりの外食だし、目一杯食べてくれ」
「はい!」
「やりぃ!」
レーナとミクスは本当にどこに入るのかというほど食べ、デザートまで完食していた。
「よし、食後の運動にギルドで何か受けるか?」
「いえ、もう動けません」
「わたしも」
「あははは、マジか、食い過ぎだろ」
家に帰って食休みだ。
その前に魔導書店による。
魔導書を買いまくって店を出る。
「そんなに魔導書を買ってどうなさるんですか?」
「俺のスキルのためかな?」
「そうなですか、そんなに魔導書が必要なんですね」
「まあね」
レーナは気にしていたがミクスは腹がいっぱいで苦しそうだ。はやく家に帰るとしよう。
家に帰ると部屋に篭り魔導書を読み漁る。
薄い魔導書なのですぐだ。
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レベル19
力 D
体 D
速 D
知 D
魔 C
スキル 火魔法8 風魔法5 水魔法7 土魔法5 雷魔法5 氷魔法6 生活魔法4 付与魔法3 空間魔法4 重力魔法4 認識魔法2 探知魔法3 索敵魔法2 回復魔法5 契約魔法2 時魔法 空間転移魔法 古代魔法
錬金術2 古代文字
剣術7 槍術5 盾術5 拳術7 マップ 料理
ユニーク 書庫の管理人
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こんな感じになった。魔導書店で殆ど買い占めたからな。MAXがどれくらいなのかがわからないのが辛いな。
だが、これだけあれば、だいぶ安心感があるなぁ。
「ご主人様?ご主人様?」
「あ、あぁ、寝てたのか」
「降りてらっしゃらないので」
「悪いな、読み疲れてね」
「はい、夕ご飯準備出来てますよ」
レーナは優しいな。
「今降りていくよ、先に行っててくれ」
「はい」
尻尾が揺れてるのでご機嫌なんだろう。
「さて、飯にするか」
降りて行って飯を食べる。
「ミクスはまだ食えるのか?」
「流石に昼みたいにたべないですよ」
顔が赤くなってる。
「そうか、赤くなってるぞ?」
「こ、これは」
「「あははは」」
「もうっ!」
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