第5話 古本屋


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 近藤 春こんどう はる21歳

 レベル5

 力 E

 体 E

 速 E

 知 E

 魔 E


 スキル 火魔法2 風魔法 水魔法 生活魔法 付与魔法 空間魔法3 重力魔法2

剣術4 槍術3 盾術2 拳術4

 ユニーク 書庫の管理人

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 よし!あとは書庫の管理人がなんなのかを知りたいな。鑑定とかないのかな?


 まぁ、また明日にするか。

 下でエールと晩飯を食べると部屋に入って寝てしまう。思っていたより疲れたようだ。


「ほうっ!」と夢から覚め現実は厳しいことを知る。硬いベットに固い枕、ゴワゴワのシャツ。

 さて今日も古本屋にでも行ってみるかね!


「おっちゃん、おはよーさん」

「お前、また来たのか?物好きだな」

「あはは、また買うから大丈夫」

 昨日目を付けていた巨大な本をカウンターに置く。

「おま。これ買うのか?」

「うん!いくら?」

「マジか、五千ゼルでいいぞ!」

「やった!ありがとうおっちゃん」

 マジックバックに入れて他の本を物色しようとしたら。

「そのバックはなんだ?」

「マジックバックだよ?」

「いや、マジックバックってなんじゃ?」

 そうか、この世界にはマジックバックなんてないんだな。

「俺が作った!」

「マジか!スゲェな、おっちゃんにも作ってくれよ」

「いいよ!あ、でもここの魔導書全部と交換は?」

「あはは、しっかりしてるな、いいぞ。どうせまた入って来るしな」

 俺はおっちゃんの持って来たバックに魔法を付与してマジックバックにしてあげた。

「おう、こりゃいいが、ちょっと使い勝手が悪いな」

「そうなんだよね、俺もそう思う」

 中に何が入ってるとか分かんないし、探さないといけない。

「まぁ、いいもんもらったし、魔導書は全部やるよ」

「ありがとうおっちゃん!」

 軽い本は読みながら中に入れて、重い本はカバンの中だ。

 魔導書で覚えたのは『探知』『認識』『契約』の三つで、これはもしかしてと思い自分の鞄で確かめる。

 俺の鞄に『認識』を付与することによって中身を認識できるようにし、『探知』で物を取り出せるようにし、『契約』で俺以外が使えないようにした。


「おっちゃん!カバン貸して、これで完成したマジックバックだ」

 おっちゃんにも同じく魔法を付与する。契約は無しにした。

「おぉ!わかるぞ!こりゃいいな!」

「だろ?」

 おっちゃんもニコニコしている。


「じゃあまたね!おっちゃん」

「おう、また来いよ」


 日はまだ高い位置にあるからギルドで採取の依頼を受ける。

 外に出てズタ袋に薬草を入れていく。

 今度は周りを見る余裕を持って、襲われないうちに帰る。

 受付に出すと二千ゼルにしかならなかったが、ないよりマシだな。


 宿に戻り晩飯までまだ時間があるので今日の戦利品を確認する。

 一番最初に買ったのは錬金術の本!これはチートの予感しかしない。

 そして空間魔法が一冊分とこれだけあればやることが多い。

「まずから空間魔法だな」

 晩飯時まで読んで自分の中に入れる。

 


 今日もエールが美味い!晩飯はいつもの何かの肉のステーキにサラダにパン。でも美味いからいいや。


「もうっ!」夢の中で怒りながら目を覚ます。最近夢ばっかりみるな。枕が悪いんだな。


 錬金術を片付けたいが読むのに時間がかかるのは目に見えているのでギルドに行く。

 『ゴブリン討伐』の依頼を受けて外に出る。


 ゴブリンは俺が来た道を逆走すればいいだけなので道はわかる。

「グギャ」

「せい!」

 剣術4になると技のキレもよくなった?ゴブリン程度じゃわからないが強くなってる気がする。

 ゴブリンの右耳を取りつつ、またゴブリンを斬る。こいつらよくこんなに出て来るな。

 と思ったら集落みたいになってる所に入ったみたいだ。


「グギャグギャ」

「グギャギャ」

「わからねぇよ」

 とりあえず倒していき、ボス的なモンスター図鑑で見たボブゴブリンを倒してしまう。

 ボブゴブリンは魔石があったはずで、解体ナイフで心臓近くを探すと指先大の魔石が出て来た。

 あとは小屋のような建物の中を探していくが据えた臭いが探す気力を奪っていく。


 別に囚われてる人もいなかったので燃やして回る。ゴブリンの巣は見つけたら燃やしておかないと行けないらしい。新しくゴブリンなどの巣になるらしいからだそうだ。


 燃やし終えたら水魔法で水を撒いておく。

「よし、完了!」

 ギルドに戻り報告すると受付が右往左往し始めて、俺がFランクからEランクに昇格した。討伐金も一万五千ゼルも貰えたし、ゴブリンの右耳のみでも三千ゼル貰えた。

 今日はついてるので残りの土魔法と回復魔法の魔導書を買う。一万五千ゼルで…。

 なんで回復魔法だけ高いんだよ!


 宿に帰り二冊を読んで取り込んでから晩飯だ。金が減るばかりなり。

 エールを流し込んで今日はお代わりをする。飲みたい日だってあるんだ。

 お代を払い、部屋に戻ると“デン”と錬金術の本が置いてある。

「また明日ね」

 今日は読む気が起きないので寝ます。


 

 

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