第三七話 いざ涿県へ!
三週間後。私は
しかし、入塾許可については
私は入塾するために推薦状を送っている。
以前、
これが人脈の力! 素晴らしい!
「さてと」
身支度を整えた私は弓を背負い、左腰に
私が通う私塾は
「父上、母上、しばしのお別れです」
戸口から外に出る前に、私は両親に挨拶をした。
「うむ、家のことは心配無用じゃ。はっはっは!」
上機嫌な父親。それもそのはず豪族からもらった金銀財宝で家計が
「
母親は普段通りだが金で作られた
「では!」
私は元気よく外へ出て、雍奴県の
徒歩で涿県まで移動すると時間が掛かりすぎるので
――数刻後。役所前にて。
周りには程県長、程全、
「ちぇ、一緒の私塾に通ってやろうと思ったのによ」
程全は悪態を
「また、直ぐに会えますよ」
「だといいけどな。無事に帰って来いよ」
「程全こそ、くたばらないで下さいよ。昔、誘拐されたときみたいに身代金目的で君を狙う人はたくさんいるのですから」
「こ、怖いこと言うなよ!」
少しビビってるのか、
「鍛錬を怠るな。おめえに伝えることはそれだけだ」
「はい! 分かりました」
顔仁からシンプルな言葉を貰うと、程県長が口を開く。
「周琳に
「ありがとうございます」
「息子の友人だからな。それに田豫は将来有望だから、今のうちに恩を売らないと思って、はははっ」
そう言って、程県長は愉快そうにした。
「田豫殿! 大船に乗った気分でいてくれよ!」
意気揚々と周琳は馬に
周琳が
「では宜しくお願いします」
私は周琳の将来を心配しながら、彼が乗っている馬に跨った。
「
「おう! 分かった!」
私の言葉に程全は返事をした。正直、
そのうち、手紙でも送るか。
気付くと、周琳は馬を走らせ始めたので、
「皆さん達者で!」
と私は背後を振り向き、皆に向けて手を振った。
こうして二週間かけて涿県の
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