⤴あげぽよ⤴ MEGA MAX 恋愛運を上げちゃうよぉ⤴

 お姉さんは自分のことを覚えてくれていた! 地味に嬉しいぞ!


 やはり、このお姉さん、商売上手なのでは?


 というわけで、すっかり、お姉さんのワケのわからない魅力にハマってしまっている。


***



「じゃあ、六十分コース始めまーす♡」//可愛く



 お姉さんは、タイマーをセットする。

//SE ピッピッというタイマーセット音



「オイルついて、汚しちゃいそうだから、君のワイシャツの袖まくってもいい?」//上目づかいな感じで



 お姉さんは、お客さんの袖のボタンを外す。

//SE ボタンを外す音。衣擦れの音



「人の袖のボタン、外すのって、なんか緊張するぅ~」//ドキドキした感じで


「ん。できた! もう片方もめくるね」



//SE ボタンを外す音。衣擦れの音



「それでは、渾身の六十分コース版ハンドマッサージ、これより開始します!」//オペ始めるドクター感



 お姉さんは、マッサージオイルを手に出すと、両手で伸ばし広げる。

//SE チューブを押して、グチャっとオイルが出る音

//SE 両手でオイルを伸ばす音。クチュクチュに近い感じで。


 お姉さんは、向かいのお客に身を乗り出す。

//SE 身を乗り出す衣擦れの音


 お姉さんは、お客さんの手を取ると、オイルを手のひらに伸ばしていく。

//SE オイルですべりながら、皮ふの擦り合う音。ムニュムニュとグチュっとを混ぜた感じで。※ここからマッサージ終了まで、会話の背後でこの効果音を続ける。



「むふふ。相変わらず、肩こりは酷そうですなぁ。ここ、ゴリゴリぃ。痛いかにゃ? 痛いかにゃ?」//いたずらっ子な感じで・マッサージ終わるまで近距離演出


「めっちゃ痛がってるぅ~。ウケる~」//ニシシ感


「ここは? ここは?」//いたずらっ子な感じで


「あはは。あたしもここ押されると、激ヤバのエグエグで痛い! 首のツボ!」



 自分の弱点を教えてしまったお姉さんは、お客さんからやり返される。



「ウキャッ!? イタタタッ! ツボ押し、やり返すだなんて、ズルイ!」


「もうっ! ダメだってばぁ……あたしがマッサージする側なのにぃ~」


「イタタッ! んにゃ!」


「ダメッ! あ……もうッ! んん!?」//最後驚いた感じで



 痛いツボ押しから気持ちがいいハンドマッサージに変わってしまい戸惑うお姉さん。



「クフッ……ん……あ……それ……気持ちいい……」//息入れ・ため


「んん……なんでぇ……そんな……上手いの……?」//息入れ・ため



 お姉さんは、耐えきれずに、身をよじってハンドマッサージから逃れる。

//SE ガタリと椅子が動く音



「あー! もうッ! ホントにダメ!」


「君は、マッサージするの禁止ッ!」//プンプンしてる感じで


「むむむ。マッサージし返すだなんて、お主もワルじゃのぉ~。そんなワルには仕返しじゃあ~」//悪代官調


「ここは、どうじゃ! ここは、どうじゃ! うりうりぃ~」//悪代官調



 お姉さんは、お客さんの指をつけ根から先へと、しごくようにマッサージしていく。

//SE ニュル……ニュル……



「ねぇねぇ。前も思ったけどぉ、指長いよねぇ。手のひらも大きいしぃ」//ものほしそうな感じで



 お姉さんは、手の大きさを比べるように、お客さんの手に自分の手を合わせる。



「見て見てぇ。あたしの手と合わせると、ほら、こんなに大きさ違う」


「もう片方の手も……ほら、合わせてみて……」


「ね?」


「君の手、大きいな……」


「ねぇねぇ……指のつけ根……揉むと気持ちいいんだよぉ。例えば、こうやって、恋人つなぎするみたいに、指を絡ませて、握るでしょ……」



//SE グチュ……



「そうすると……人差し指も……中指も……薬指も……全部同時に、つけ根……刺激されてぇ……」



//SE グチュ……グチュ……

 お姉さんは、よりお客さんの方に身を乗り出す。

//SE 身を乗り出す衣擦れの音



「ね?……イタ気持ちいいでしょ? こういうの好き? あたしは好き……」//耳元・超近距離演出



//SE グチュ……グチュ……



「最後……キレイに……にゅるにゅる……拭いてあげるね……」//耳元・超近距離演出



(第六話に続く)

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る