第29話 噂になってるって話、します?
無事、選挙が終わり、次の日。
投票結果は一週間後になる。
「美鶴様が一年の子とあるかもって話知ってる?」
「え〜マジ〜?それはなくない?あの人、フリーでしょ?」
残念、実は俺がいます。
美鶴と和也は相思相愛関係にある、つまりこの仲は不滅!だと、考えているのであった。
しかし現実は違った。
「一年の転校生の子とあるらしいよ、、、!最近、良く買い物とか良く行ってるらしいよ!」
えぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!!!!!!
予想外の展開に、俺も動揺が隠せない。
廊下で謎の挙動を取ってしまう。
足元がおぼつかなくなって、その場でフラフラとよろめき、隣の壁に頭をぶつける。
「痛っ、、、」
「次期生徒会長っ!ちゃんとしろよ〜」
「あ、シャス」
体育教師に背中を叩かれ、背筋が伸びる。
最近知り合ったばっかりだよ、、、?そんなことあるわけ、、、。
過去のNTR事件を思い出す。
頭が痛い。過去にはいい思い出が何もない。そして俺は、思い出すのをやめた。
「美鶴様の話、聞いた?」
「なんの話?」
「とぼけるなよ〜知ってるだろ?一年のこの前の奴の話」
「その話、結構有名なの?」
「まぁ、それなりには。この学校のやつだったら、ほとんど知ってると思うぜ」
「マジかよ、、、」
チラリと教室を除く。
美鶴は自身の席でニヤニヤしながら本を読んでいる。
その話よりも、美鶴ちゃんが読んでいる本のタイトルが気になる〜!!!!!
「まぁ、それ以上は自分で調べろよっ」
「あ、おい!」
背中をポンっと押され、教室に無理やり入れられ、勝はそのまま逃走。
教室に入ると、クラスメイトの目線が俺に向けられた。
き、気まずい、、、!
そんなこんなで午前中を過ごしたのであった。
★☆★☆★☆★
ーーー放課後、生徒会室。
「隼人だけ?」
「まぁ、生徒会選挙の結果決まったら解散だからね。会長と副会長は仕事」
「なるほど」
生徒会室には、紙にハンコを押す音が響く。
俺はスマホを開き、いつも通りTmitterを開いた。
学校のアカウントのフォロワーは現在3000人ほど、一部の層では有名人と言われるほどにはなってきた。
まぁ、俺の本垢の方は32万人なんだけど。
最近は、本垢で呟いたことが、ネットニュースで取り上げられることが多くなった。
前までは年一ぐらいだったのが、現在では月一に。
別に炎上騒ぎでネットニュースになっているわけではない。
単純に自分の感じたことが、周りに共感されて、それが話題として取り上げられただけだ。
「「疲れた、、、」」
「あ、会長、副会長。お疲れ様です」
「どうしたんですか。そんな疲れた顔して」
「さっきまで、ここら辺一帯を走り回って、あいさつしてたんだよ。2日後の、最後の総会に向けて、自治体や市長、近辺の学校の校長に挨拶周りをしておかないといけない、昔からの風習というものがあるのだよ、、、」
「それはそれは、ご苦労様です」
「しかも、時々話が長い人とかいて、特に市長なんて30分もかかったわ、、、」
各々の席につき、椅子から滑り落ちそうな程の角度で座る。
「あと、七海が一年と付き合っているらしいな」
「話が5分で進展しすぎているのですが!?」
「まぁ、この学校の三大美女が付き合ったなんて、前代未聞だろ」
「そうかもしれませんけどね、、、」
もしかして俺、NTRれた!?
嫌な汗を額にかき、生きた心地がしなかった。
「問い詰めねば、、、」
「何か言ったか?」
「いえ、何も」
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます