第2話 配信者と登校することになった件
俺とあの人気配信者である【紐苗 美鶴】の交際(仮)が始まった。
朝の今日は12月26日。
【
今日は午前中で終わる。
しかし、委員会などに入っている人たちは先生の手伝いをしたり、三学期へ向けての準備などがあり、帰ってはいけないそう。
俺はもちろん委員会などには入ってないのだが、、、。
「私、文化委員だから帰るのちょっと待っててくれる?」
「いやですよ。早く帰って、Tmitterしたいですし」
「可愛い彼女からの頼みなんだから、一回ぐらい聞き入れてよ〜」
「自分から可愛いっていうんですね。初めて見たましたそんな人」
「逆に、私のこと可愛いと思ってないの?」
日頃、ツミキャスという配信サイトで2Dイラストを動かして活動している彼女は、そのイラストに負けないほど、三次元でも可愛かった。
正直、俺とは釣り合わないと思っている。
こんなに彼女になりたいって言ってくれているのだが、釣り合いが取れなさすぎているという面で、俺は彼女のことを拒否している。
俺と付き合ったら、、、かわいそう、、、だろ、、、?
「別に私が付き合いたいって言ってるんだし、可愛そうもないと思うけどな〜」
「え!?なぜそれを!?」
「心の声だだ漏れだったよ〜」
「うぅ、、、」
「そんなところも、私は『好き』だけどね」
「ふぇ!?!?!?!」
「可愛い」
つい、変な声が出てしまった。
最寄駅に向かう道中、ずっとこんな感じだった。
★☆★☆★☆★☆★
電車では、流石に離れてくれと言っておいた。
俺と登校しているところがバレたら、いろいろと問題になる。
学校で変な噂が流れるのだけは絶対に避けたい。
ただでさえ、陰キャで印象が悪いのに、学校で大人気の七海さんと付き合ってるなんか晒されたら、たまったものじゃない。
「美鶴〜おは〜」
「
「美鶴今日も可愛い〜」
「ありがと〜水城も可愛いよぉ〜」
学校三大美女の一人【
背が高く、胸も人並み以上に大きい。
なんと言っても、黒く輝く髪の毛は男女関係なく、誰もが羨む艶だ。
シャツの第一ボタンをいつも開けているせいか、少し色気が出ており、一部の層の男子ではファンクラブが設立されるぐらいの人気っぷり。
スマホとチャットアプリ《
とにかく、学校を超えての大人気のモデルだ。
ちなみに、俺の彼女(仮)である七海さんも三大美女の中に入っている。
あと一人は、、、。
「おい、、、!お前話しかけてみろよ!」
「無理だって、、、生徒会長兼風紀委員だろ?」
【
学校の生徒会長兼風紀委員をしている。
こちらも茶髪のロング、茶髪は地毛だそう。
クラスでは俺と同じく一人でいているタイプで、多くの男子からは《お姫様》と呼ばれている。
しかも、大手アニメ制作会社である《桜丘アニメーション》の一人娘だ。
母親が有名女優の【桜丘
そんなこの学校の三大美女は【超有名配信者】【雑誌モデル】【財閥の一人娘】という、金を持っている三人でもあった。
『学校では話かけないでくださいね!』
俺はスマホ版のTmitterでDMを送る。
『え?なんで?』
『突然話し始めたら、なんか不自然ですから。しかも、七海さん人気者なんだから』
『別にいいじゃん』
『陰キャはそういうの気にするんです』
『は〜い』
七海さんはこっちを向いて、一回ウインク。
俺は照れを隠すために、目を逸らした。
『可愛い』
俺の彼女(仮)はかなり手強そうだ。
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