第36話 雷

「ぱぱ、おなかしまった?」


「おなか?」


「かみなりさまにおへそとられちゃうよ」


「ないないしとくね」


「まま、だいじょうぶかな?」


「もしお腹が出ちゃっても、腹巻きしたから大丈夫だよ」


「だいじょぶ?」


「なんとかの」


「ひかる、雷苦手なのか」


「うむ、こればかりは慣れぬ」


「ひかるん、おててつないで眠ろうね」


「あい。ありがとの」


 怖がっていた2人はすやすやと眠る。雷は強くなり、窓際で眠っていた妹ちゃんが泣きながら走ってきた。


「大丈夫だよ」


 声をかけながらだっこする。様子を見ながら、ひざのうえへ下ろしてタオルケットをかける。そしてくっついて眠る。ままが支度を終えてあがってくる。交代。


「雷が怖かったんだね」


 2人ともかわいい。

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