第27話 後輩
ぴんぽーん。
「はーい」
「わたくし、ぽるんと申します。こちらにひかる先輩がいらっしゃると聞いて参りました」
「ままさん、わらわの後輩なのじゃ。良いかの、招いても」
「いいわよ」
ひかるは走って行った。
「ん!」
「こっちにいようね」
妹ちゃんがついていきそうになった。
「ぽるん、よくぞまいった。失礼のないようにの」
「はい! お会いしたかったです、先輩」
「こちらは、ぽるん。わらわの後輩での、書に通じておるのじゃ」
「ぽるん、と申します。よろしくお願いいたしまする」
優雅に礼をすると、あでやかに花が舞う姿が幻視される。
「よろしくお願いいたします」
「ひかるの後輩なら、大歓迎です。今日の夕飯は張り切っちゃう」
「ままさん、ぽるんはおそらくカツ丼が好みに合うはずじゃ」
「わかったわ」
「やったーー!!!!」
「ん!!」
ぼくと妹ちゃんも大喜びだ。
「そろそろ迎えに行ってくるわね」
ままが車でお姉ちゃんの迎えにいく。バス乗り場には光の繭は目立つからだ。
「それにしてもかわいいですね、2つ、いやその手前ぐらいかしら」
ぽるんは妹ちゃんへ手を振る。
「ばいばーい」
妹ちゃんは嬉しそうに手を振る。
「えへへ、わたくしも子がほしゅうございます」
「なぜ、わらわを見る。道理にそわねばならぬ」
「夢です」
「妄言はほどほどにせよ」
「だっちょ?」
妹ちゃんはおかまいもなく、だっこの要求である。
「あいくるしいです」
そっと妹ちゃんをひざにのせる、ぽるん。見守る、ひかる。
「絵になるなぁ」
「これ、そなたまでも」
誤解されたけれど、まぁ、よいかな。
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