第2話

 ギルドの受付に行くと見知った受付嬢がいた。

受付カウンターに行くと、知り合いの受付嬢のヒナノさんが声を掛けてきた。


「ハルトさん大丈夫ですか!?話を聴くきはなかったんですけど、聞こえちゃって・・・。」


 ヒナノさんは、俺が冒険者になるために冒険者ギルドに初めて行ったときに受付をしてくれた人だった。かれこれ5年の付き合いになるだろうか。


「・・・はい、大丈夫です。騒がしくしてしまってすみませんでした。あの、パーティー脱退申請をお願いします。」


ヒナノさんは、「申請書に記入をお願いします」とだけを言って何も言わずに側に居てくれた。



「ハルトさん、これからどうするんですか?新しいパーティー募集をかけますか?それとも・・・」


ヒナノさんは、俺の顔を気まずそうに見ながらなかなか続きの言葉を発しなかった。


きっと、冒険者を辞めるかを聞こうとしてるんだろう。


(この先の事…。でも、俺は冒険者を諦めたくない!)


「ヒナノさん!俺、ソロでもう少し頑張ってみるよ!」


俺は、脱退の申請書に記入してからソロでも出来そうなクエストを探しにクエストが貼ってあるボードの方へ向かった。


その、後ろ姿を見つめながらヒナノは溜息を漏らす。



「ハルトさんが冒険者を辞めないでいてくれて嬉しいけど、大丈夫かな~。」


ヒナノは、ずっとハルトの事が心配で陰ながら応援をしていたのだった。


(烈火の剣のパーティーは、すごく注目されてるけどハルトさんの貢献度はしられてないのよね。)


実は、烈火の剣のメンバーでさえ把握していないハルトの貢献度はすごかった。

 そして、ハルトを追放してから烈火の剣の破滅へと進むのだった。





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