第8話 いきなり82点!!
イントロが流れて来て、歌う。
画面をガン見して!!
この歌は、後半に高温になる……とても心配だったけど。
出た!!高い声がちゃんと出た!!
私は思わず亮ちゃんを見てしまった。
亮ちゃんもニッコリ笑って、私を見てくれた。
そして、AI採点は82.053点だったの!!
残酷な天使のテーゼがガイドボーカル付きで68点だったのに!?
でも亮ちゃんの厳しいお声はあった。
「まな、画面を見過ぎ!!それから、良くメロディーを聞け。
歌うのに必死になってるから、メロディーと歌が追いかけっこになってるぞ」
「それ?歌が早いってこと?」
「そう、演歌は間を取ることが大事なんだ。音が鳴り始めてから歌っても遅くないんだ」
「私に出来るかな~?」
「何回も、歌ってれば出来るようになるさ。そうそう、まな、今年の発表会は、もう終わってるから、来年の
な……何を言うの!?亮ちゃん!!
私、声を出すと気持ち良いことに気が付いたばっかりなのに!!
人前で歌うなんて無理よ!!
きっと、震えてマイクを落としてしまう……
そんな私を見て、亮ちゃんは言う。
「まな、他の発表会に出ろとは言ってない!!浪漫飛行の発表会はお祭りみたいなものだから、ピンクのはっぴを着て歌えば良いし、何なら、着物で歌うか?」
私はグサッ!!
母は、お嫁にいく時に着物をある程度持たせてくれてた。
でもここ数年の自堕落な生活の所為で私の体型はとんでもなく変わっていたのよ!!
「ドレスが良いか?」
嫌みたらしく亮ちゃんは言ってくる。絶対、私の反応で楽しんでる!!
「私は、形から入るタイプじゃありませ~ン!!」
そう宣言して、その日のレッスンは、終わった。
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