S11 コトリチャンダイスキダ 11月18日

――エウリレの丸太小屋――


エウリレ「まさか食材が余るなんて……。ミュシアちゃんに売りに出てもらったけどちゃんと売れてたらいいんだけど……」


ケリス「そもそもなんでミュシアなんだ?一番信用ないだろ」


エウリレ「え?寧ろ一番信用できない?いい子だし、わかりやすいし……」

ドリトス天使「そうかなあ……」

リアン「あたしはわかりづらいってのかー」


エウリレ「だって農地耕すかと思ってたら穴掘って作地ダメにするし……」


リアン「むー、だってちょっとは罠しかけとかないと荒らされちゃったりするかもしれないでしょー」

スズカ「こないだ食った魚の骨、焚火の中に放り込んで焼いて灰にして畑に撒いてみたけどなんやええ感じの肥料になったなー」

花梨「燃料代わりにならないかと魚油を絞ったカスも肥料としては良かったようです。魚油の臭いはアレですが」

スズカ「ようさん釣れたらまたやろか」

あんず「ここでこんなに贅沢なの、はじめてかも……!」

花梨「贅沢ができる時にこそ、今後の準備をするものです。毎回上手く行くわけではないですからね」


▶ミュシアと一緒にスズミが呼び鈴を鳴らしてやってきます。スズミにしては珍しく、傍から見ても上機嫌なのがわかりますね


スズミ「こんにちはエウリレくん。今日はミュシアちゃんのおかげでいい取引が出来たよ」

ミュシア「スズミさんこれもどう?この家」

スズカ「帰ってきた家を売るとはおもしょいこと言うな?」

ミュシア「……ッハ!楽しくてつい!」


スズミ「質のいい淡水魚はアイオンだと珍しくてねえ。っとと、そうだ。わざわざこっちに来たのは誘いたいことがあったからなんだよ」

スズミ「12月に中規模アップデートがあるのは知ってるかい?どうやらマップごと増えるらしいんだが、どうやら今回はマップが増える瞬間をこの目で見れるらしいんだ」

スズミ「それがコトリチャンダイスキダであってね。暇なら一緒に見物ついでに行商でもどうかと思ってね」


リアン「へー、バージョンの壁とか見れるのかなー?地層見れるのはいいよねー、落とし穴をどんな具合で掘ればいいかわかりやすくなるし」

スズカ「どんだけ掘るつもりなんや……」

エウリレ「そもそも、コトリチャンダイスキダってどこにあるんですか?名前しか聞いたことなくて……」


スズミ「あー。そうなのかい。えーっと、オジロリオはわかるよね?あそこから海が見えるまで歩いてから、1日程海岸線を歩けば辿り着くよ。イーストの本部があってね。まさしく砦って感じの場所さ」


ケリス「なら治安も悪かねえのか。じゃあやることもないし、行くか。大量すぎて食材腐らせちまうしな」

ミュシア「燃料あったっけ……?」

エウリレ「せっかくだし歩いて行商しましょう」

スズカ「今回は飛行船でひとっ飛びやないんやな?のんびり見物に行くのもええなー!」

花梨「悪くならない内に売り捌きたいところですね」


▶ハルの森、ハル森林街道と進み、オジロリオに到着します


――樹海エリア5通り――


▶木々が生い茂り、鬱蒼としています。メカクシヴィレッジに向かわず、そのまま東に進んでいますが、人通りも多いのか獣道にもなっておらずこの馬車が使える程度には舗装もされているようです。道を進むと、木陰にどうやら宝箱があるようですね。明らかに人為的なもので、商人が落としていったのでは?と思いました。開けますか?


スズカ「お、宝箱やんか。ミュシアちゃん開けてみ?」

ミュシア「え、何々?何の話?ケリスに飲ませようとしてた私の爪の垢でも煎じた飲み物作ってるところだったんだけど」

ケリス「いや飲まねえから」

ハル「俺はこういうの苦手でな。好きにしてくれ」

リアン「ミミックも立派な罠だよねー」

花梨「古来より宝箱を開ける際は遠くから縄で引っ張ったり逆さにしてみたり底に穴を開けて中身を取り出したりしたそうですよ」


▶リアン 罠知識

 成功

▶罠の類はないようです。ただ、アイオンをプレイしてから見たことがない様式だなと感じました


リアン「うーん、罠は仕掛けられてなさそうだけどー……なんか今まで見てきた宝箱と雰囲気違うねー」

あんず「じゃあ、開けちゃいますね……!」

ミュシア「待って!私が開けるお宝!!!」


▶あんずが開けると、謎の機械が入っています。昔、見たものと同じようなものですね


ミュシア「なぁにこれぇ」


スズカ「なんか入ってたかー?」


ミュシア「あれあれぇ~?なんでそんな遠いところにいるのぉ~?もしかしてぇ~怖かったのかな~???」


スズカ「そそそ、そんなことあるかいな。宝箱やし?罠とかあったり、開けようとしたのを襲うやつとか警戒してただけやし?」


ミュシア「ぷぷぷ。大人なのに度量は小さいんだ~。その無駄におっきな脂肪分の胆力くらいは発揮してほしいなぁ~」

リアン「んー?あー、これアレじゃない?前にドリームランドで持って帰ったやつ」

ケリス「あー?これ、ドリームランドのカスのとこで見たやつだな」

ミュシア「あれ売ったんだっけ?」

あまねまる「置いてたはずー。よくわかんなかったし」

エウリレ「今考えてもしょうがないか。スズミさん、後どれくらいでつきそうなんですか?」

スズミ「そうだねえ、1日くらいかな」


――モフモフキツネハアオイ――


▶海岸線に出た後、なんか定期的に看板が置いてあり、狐っ娘はいいぞとしつこいくらいに宣伝してきます。それ以外は風も気持ちよく、過ごしやすい綺麗な沿線だと感じますね


リアン「塩水も潮風もちょっとニガテー……でもこのスーツがあるから耐えられる!」

スズカ「おお、ええなー海や海!ほれミュシアちゃん海やで!向こうなんも見えへんで!」


▶鎖で簀巻きにしてミュシアを運んでいます


ミュシア「逆!逆なの!そっち私の足だから!!私は陸地しか見えないよ!!」

花梨「当機は塩害対策がされていますので塩水も大丈夫です。ご安心ください」


▶しばらく進むと、撃墜されたと思われる戦車が転がっていました。履帯が動かなくなったようで、完全に放棄したようですね

▶戦車の残骸から鉄鋼を2個取り出しました


あまねまる「鉄もらっていきましょうよ!持ってて損はないですよ」

ハル「持ち運びするんだし、ほどほどにな……」


ミュシア「そろそろ降ろしてほしいなー。スズカさんの、おっきなところ!見てみたいな!簀巻きの時点で器小さいけど!!ぷぷぷ」

花梨「私が運びましょうか?」

ハル「スズカさん俺が引きずってくるから大丈夫だよ」


スズカ「おお、うちのおっきなところ見るか?それはそれはおっきいでー」

ミュシア「ちょっと!女の子には優しくしろって言われなかったの?なら今言ってあげるよ。私に優しくなれ!」


▶スズカはハルに鎖を渡します


リアン「じゃあ代わりにあたしかついでー」

ハル「はいはいじゃあいくぞー。お前も簀巻きな」


ミュシア「舞う砂煙が目に痛いのー!!」


――コトリチャンダイスキダ 関所――


▶海沿いに北側に歩いていき、物々しい関所を通って街の中に入ります。要塞と言っても遜色ないほどの戦略基地じゃん!と感じます。ですが、中に入るとご成婚!と書かれた手書きの横断幕がかかっており雰囲気の違いにちょっと戸惑うくらいですね


スズカ「なんや物々しい街に全然合わん垂れ幕やないか?」

スズミ「――ご成婚?」

ミュシア「えっスズミさんの結婚式だったから呼ばれたの!?」

スズミ「いやいやまさか。ゲームの中とはいえ旦那以外と結婚するつもりはないよ」

ケリス「そもそも誰が結婚すんだ?」

スズカ「こんな大層にやっとるし、街の有名な人やないか?」

ミュシア「私の美貌が風の噂に乗って、ここに来る報せを聞いたこの国のショタ王子が……まさか……」

あまねまる「ミュシアちゃん、王子様願望あったんだね……」


――コトリチャンダイスキダ 紅葉酒場――


▶エウリレとミュシア、リアンは取り敢えず酒場にやってきました。エウリレはタテワキから情報を取るつもりのようですね


▶ミュシア 自己アピール

 失敗

▶リアン 時の彼方

 大人の女性に見た目を化ける

▶リアン 生命抵抗

 成功

▶君たちが嗜みのようにお酒を注文し、グラスに口をつけたくらいの頃、声をかけてくるやつがいますね。おそらく課金装備の黒眼鏡をした男のようで、ナンパかと思いましたが、超猫背でそういうオーラはないので違うなと感じました


リアン「よーし特製栄養剤ー!んんっ……さて今度こそ味わうぞー……おおっ、普通に飲める!やっと慣れたかなー?」


黒眼鏡「やあやあこんにちは。コトリチャンダイスキダは初めてで?」


ミュシア「初めてですねぇ。リアンちゃんも初めてだよね?」

ミュシア「あ、お勧めの飲み物あれば教えてほしいなぁ。お兄さん」


黒眼鏡「それは僥倖。ところで、お初で酒も飲まなそうな淳朴な人がこちらに来るってことは情報が目当てなんですよね?僕と取引しません?」


リアン「んー、取引ー……?内容は?」


黒眼鏡「今、ちょーっと研究というかアンケートをしてまして。それに答えてもらう代わりに僕の知ってることを喋るっていう簡単なやつなんですが、どうです?あっおすすめはそこの珈琲ですよ。濃すぎるんで人は選ぶと思いますけどねえ」


ミュシア「じゃ、この珈琲にしよっと。リアンちゃんがやるなら私もやるー」

リアン「ミルクとか砂糖入れちゃダメ的なマナーとかあるー?ないならあたしも飲もー。それでアンケートってのはー?」

ミュシア「お砂糖が1つ、2つ、3……7…。え、そんなマナーあるの?入れちゃった」

リアン「普通にそれは入れ過ぎじゃないー……?」

ミュシア「女の子って身体がお砂糖でできてるんだよ」


まっちゃそふと「いえいえ。砂糖は頭の栄養ですよ。見たらわかると思うんですが一応名乗っときますね。抹茶です。今銀の葉っぱを持っている特異な人に向けてお願いをしていまして。僕の言っている言葉を復唱してもらうだけです」

まっちゃそふと「復唱をお願いできますか?『自然の姿を我の前に示せ。盟約のもと、我に従い給え。わたしを主としよ』」


リアン「えーと……『自然の姿を我の前に示せ。盟約のもと、我に従い給え。わたしを主としよ』……これでいいのかな」

ミュシア「『自然の姿を我の前に示せ。盟約のもと、我に従い給え。わたしを…主としよ』?」


まっちゃそふと「……ふむ。結構です。ありがとうございました。ある程度わかったこともありますし。それで、コトリチャンダイスキダみたいな辺境にわざわざやってきたのは?僕で知ってることならお答えしますよ」


リアン「なんかこの辺でマップが増えるーって噂を聞いてねー。実のところ本当なのかなー?」

ミュシア「来たばかりでお祭りみたいな雰囲気だったの気になっちゃって。入口になんて書いてあったんだっけ?」


まっちゃそふと「ああ。なるほど。この街の領主でもある紅葉の会社員、シューヤと呼ばれる方が今日ここで結婚式を挙げるんですよ。そのついででマップも増やしてくれるとか。披露宴の会場にでもなるんですかね」

まっちゃそふと「夕方頃から始まると思いますよ。領主の結婚式って名目で騒ぎたい人が多そうですけどね」


リアン「権力ってやつかー。それにしてもマップ追加できるなんて相当なレベルの人なんだなぁ」

ミュシア「私たちみたいな辺境の田舎者にも何か優しくしてくれるようなビッグな人だよきっと」


まっちゃそふと「紅葉だし運営も運営ですよ。わざわざこっちで結婚式挙げるとか、物好きですよねえ」


――コトリチャンダイスキダ 露天広場――


▶色々物を売っているようです。スズミもテキパキと露店の用意をしていますね


スズミ「聞いたところ、式が始まるのは夕方かららしい。それまで、私は商いでもしようと思ってね。君たちは好きに見ていくといい」


ドリトス天使「だそうですよ、あんずさん。俺たちはどうするんですか?」

花梨「とりあえず持ってきた魚、売ってしまいましょうか」

あんず 「お供します!色々みてみたいですし」


スズミ「そうか。淡水魚ならこっちで取引出来ないか?――1匹につき、そうだな。20ベルはどうだい?」

花梨「いいですね。130匹ありますのでお願いします」

スズミ「じゃあ2600ベルだ。3000ポキにも出来るが……、どっちがいい?」

花梨「共有物ですので……そうですね、使い道の多いポキでお願いします」


スズミ「ありがとう。これも種にして売らせてもらうよ。夕方頃に合流しよう」

あんず「よろしくおねがいします!」


▶3000ポキ手に入れました

▶バザーを物色していると、歩き方が内股で、少し屈んだ感じを受ける金髪のツリ目のイケメンが応対してくれます。どうやら革製品を吊るして売っているようですね


イケメン「あっいらっしゃいませー。えっと、狩猟した獣の革を鞣して作製スキルでその場で加工していますー」


ドリトス天使「どういうのが出来るんですか?」


イケメン「自分の技術ですと……これくらいですかね」


▶キャスケット[8]か、麻鞋[8]を350ベルで売ってくれるようですね


あんず「それなら……、どっちももらってもいいですか?」

ドリトス天使「あっ俺も!俺もあんずさんと同じものを!!」


イケメン「ありがとうございます。しばらくお待ちくださいね」


▶何やってるかわからん神業で、しばらく程度の時間で、精巧なものを手渡してくれます


ドリトス天使「いいものをありがとうございます」

あんず「ありがとうございます!」


イケメン「今日は夕方から領主さんの結婚式ですよ。領主さん、強くて頼れるんですよ」


▶スズカ 性知識

 失敗

▶祭日の昼間ということもあり、そもそも客が来ませんでした


――コトリチャンダイスキダ 中央広場――


▶夕方頃、即席で用意した台のようなところに、真っ白なタキシードをした男性が壇上に上がります。なんか普通の陰キャっぽい青年で、女性の方はまだいないようですね


スズカ「お客さん来んかったでーっと。お、あれが花婿さんかいな?」


シューヤ「えー、なんかこんな大規模になると思ってなかったんすけど、一応挨拶しろって言われたんでします。えー、コトリチャンダイスキダの領主、シューヤって言います。今、紅葉で働いてるまあ、会社員?の運営?になるんだと思ってます」

シューヤ「それで、えーっと、この街はコトリチャンダイスキダって言いまして、その、俺の恋人の名前に対してノリで叫んだ名前だったんですけど、こんな定着されるとなんか今更変えるのも恥ずかしいなって思ってて……それで、その……」

シューヤ「今日来られた人で、この街に住んでたら薄々気づいてると思うんですが、恋人はこ、ことりちゃんなんですけどですね……。えーっっと……今日の花嫁さんはその、あや、ことりちゃんでは……………………なくって、ですね」


来場者「え?」

来場者「流石にそのことりちゃんとか言うのじゃないのか?」

スズカ「てことはコトリって子が花嫁さん……いやちゃうんかい!やらしいことなっとるなー」

あまねまる「浮気……?」


▶会場がどよめいていますね。頭に疑問符をつけている人が多そうです


シューヤ「え、えと……その、ち、違うんですよ!あ、あの……あやねる頼んだ」


▶後からやってきた、あやねると呼ばれたウエディングドレスを着た120くらいの妖精族と思われる少女が、驚愕した顔でシューヤを見ていますね


あやねる「え……?この流れで私に振る……?え……?」

あやねる「え……あの……ことりはシューヤの恋人なのは間違いないんですけど、マップ追加をするにはにほ、えー……その運営の祝福を受けたものが改めて契約をし直して、その上で祝福の力でフィールド範囲の拡大をすることになってて……」

あやねる「一応、一応私秋夜の契約精霊で、祝福もあって……。で、契約のやり方が誓いの、誓うやつだからその、こんないっぱい人来ると思ってなくて……以上!」


花梨「……この街、大丈夫なんでしょうか。色々と」

ハル「ノリ軽いなあ……」


シューヤ「あやねるほんと流石!マジ神!かわいすぎ大天使!」

あやねる「ほんとことりいなくてよかったね……」

シューヤ「なんていえばいいんすかね。アイオンって風俗流行ってるらしいじゃないっすか。まあ最高じゃないですか。で、この世界のルールみたいなのが一応アイオンの神に愛欲を見せつけることが契約になって経験値溜まるんすよ」

シューヤ「紅葉でもこれは公式に推奨していまして、そのせいで彩音とも契約をし直す必要があって……」


スズカ「そこの妖精の子が花嫁なんか、まー幸せっぽいし……ええか!おめ……なんやと!?ホンマかそれ!?」

ハル「シンプルに最悪だな。レクスってわけでもないんだろ?」

ドリトス天使「碌なのいないっすね……」


シューヤ「彩音、ほら、いつもみたいにおいで」

あやねる「誘い方!……でも、まあ」


▶あやねると呼ばれた少女が吸い寄せられるように抱きついて、そのまま口づけをした瞬間、どこからともなく鐘の音がなります


シューヤ「え、えっと!これでマップが増えるはずで……海の向こうに島が出来ると思うんです。これから希望者を募って島に初上陸、ということで!彩音も後で上陸させてね」

あやねる「言い方!」


花梨「なんというか、言葉に困りますね。シューヤ様の恋人に内緒でこのようなことをしている……のですよね?大丈夫なのでしょうか」

あまねまる「修羅場だよねえ……あれ」

リアン「あまずっぱいねぇ」

スズカ「……うちが特に修行みたいなこともしてへんのに妙に強なっとるのは、そういうことやったんか?」


▶しばらくなんかノリの軽い領主を見ていると、コトリチャンダイスキダの沿岸部の方で、歓声のようなものが聞こえてきます


ケリス「若そうだしなあいつら。それより、せっかくだし出来た島行ってみようや」


――コトリチャンダイスキダ 沿岸部――


▶先まではなかった少し大きめの島が、トンボロ現象で繋がるエンジェルロードで、歩いて渡れるようになっています。島そのものもジャングルが多いようですが、一部に廃墟ビルのようなものも見えますね


リアン「廃墟っぽいの見える……あんまりおめでたい感じの島ではないんだねー」


スズミ「ここの領主、あんなノリ軽い感じだけど、ブーメラン一振りすればあの島くらいなら跡形もなく消せたりするんだよ。人は見かけによらないよね」

スズミ「1回だけ戦ってるの見たけど、すごかったよ」


花梨「強さはともかく、恋人の方に現状が知られた時どうなるんでしょうか。街に影響が無ければいいんですが」

ハル「それはもうアレだろ。神のみぞ知るっていう」


エウリレ「それで、先進んでいいのかな?」

スズカ「飛んでいかんでええならうちは上陸してみたいわ」


▶行くかどうか悩んでいる君達を含んだいくつかの冒険者に、後ろからお姫様抱っこをしているシューヤと、恥ずかしすぎて顔をこちらに向けないあやねるがやってきます


シューヤ「お?初上陸したい勇敢なボウケンジャーさんじゃないか。一応、新規の土地は領主が許可をあげないと渡れない事になってるんだ」


▶シューヤは目配せをすると、君たちのステータス欄に紅葉のマークが表示されます。意気揚々と一部の冒険者は歩いていきますね


シューヤ「これで不法侵入じゃなくなるよ。やばくなったらすぐ戻ってきてな。マジやべえなら俺が行くから。そうじゃないならこれからあやねるに上陸祭してんで、出来たら館は来ないでくれると」

あやねる「……しない。しないから……」


スズカ「お、なんやこれ紅葉のマークやん。こんなんも出来るんやな。ありがとうな花婿さん、幸せになりや!」

リアン「あー、任意の内容の追加とかじゃないんだ、なるほどねー」

ハル「……まあ、行くか?」

あんず「そ、そうですね」

エウリレ「じゃあ夜にタテワキさんに調査報告書をあげますね」


――謎の島――


▶森、というよりかは人がいなくなった廃村のように見えます。文明も現代と遜色がないのだろうと、ボロボロのアスファルトを踏みしめて感じますね


エウリレ「なんだろうこれ……。硬い土ですね」

ミュシア「持って帰る?」

ケリス「いいんじゃないか?」

リアン「うえー、落とし穴掘りづらそー……」

スズカ「だいぶボロボロやけど。現代風の廃村のマップかいな」


あまねまる「これアスファルトですよ。それに……、あんな感じなんですけどことりさんっていう恋人が別にいるんですよね?あの人」

ハル「まあでも現実とゲームで結婚するの別って人、よく聞くよな。そういうやつじゃないのか?」

あまねまる「あー。そういうのもあるのかあ」

ドリトス天使「普通に二股してたとしても、コトリチャンダイスキダって名前つけてそこで別の人と結婚式挙げるとかはないでしょ流石に」

スズカ「そもそもなんでそんな名前になったんやろな?あそこの街……」


▶野営地を作る!

▶スズカ 運搬

 失敗

▶リアン アクティビティ

 成功

▶あんず 目利き[レポート]

 失敗[人間振り直し]

▶花梨 運搬

 ファンブル[生命15ダメージ]

▶ハル 運搬

 成功

▶ドリトス天使 根性

 成功


花梨「グェッ!?」

ドリトス天使「大丈夫っすか?出っ張り多いんで気をつけてくださいよ」


――謎の島 海岸線――


▶野営を作っていると、海岸線をぐるっと回っていったPTが、1人だけ帰ってきた。味方は全滅しており、ギルドハウスに戻っているだろうから帰ると教えてくれます


冒険者「お前ら、あっちの方に行くのか?じゃあ妖精以外は信用するなよ。アイオンにあんなのいなかったじゃん……マジでホラー演出やめてほしい」


あまねまる「ホラー演出……?」

リアン「もしかしてデスゲームの島?」

ミュシア「ゾンビは守備範囲外ですよ~」

エウリレ「取り敢えず慎重に海岸線を進んでみようか」


▶あまねまる オカルト知識

 成功

▶リアン 都市伝説[人脈[傀逅]]

 成功

▶ミュシア 都市伝説

 成功

▶スズカ 空間把握[啓示]

 失敗

▶あんず 都市伝説[レポート]

 失敗

▶海岸線を歩いていると、ウサメリが飛んでるのを見かけます。普段と違い、ウサメリは君たちに話しかけてきますね


ウサメリ「あれ?あれあれ?ここはアイリスオンライン管轄地域外悪鬼なんだけど……って、ああ。紅葉所属の夜叉かあ。心配して損した」

ウサメリ「まだ空間が榎の魔女の力と馴染んでないから、ここは羅刹が出てるよ。駆除してくれるとありがたいんだけどなー。どう?」


ハル「まあ、それはいいんだけど……。その羅刹とかいうのはどこに?」


ウサメリ「この奥~。結婚した妬み?のようなものが固まってるよ」


あまねまる「妬みかあ……」

リアン「なんかかなりヤバそー」


スズカ「……」

スズカ(ゲームの管轄外悪鬼……やと。うちがほんまもんの羅刹を倒せるんか?花婿の兄ちゃんがヤバくなったらって言ってたのはこういうことか)


スズカ「ウサメリが喋りかけてくるくらいやからめっちゃヤバそうやなー、どうする?」


エウリレ「どうする?って言われても……ケリス、わかった?」

ケリス「いや……。ユーザー族にしか見えない幽霊と喋ってたんだろうなとしか。しかも死の妖精と来た」


スズカ 「……え、こいつ幽霊なんか?」

ミュシア「……ぽ、ぽひふー」

スズカ(あっぶな……NPCには見えんウサメリやったんかい)

ミュシア(こんなゲームの中でまでやってられないって……!)


あんず「まあ、危険なら私達も見てみないとじゃないですか?どうにかできるかはわかんないですけど……」

あまねまる「そうですよね!なんかこういう洒落怖みたいなの好きでワクワクしてます!」

エウリレ「危なくなったら撤退ってことで。無理しないで退路も取る感じね」


ウサメリ「この先だよー。ほら、黄色いオーラ、見えてきたでしょ?」


リアン「黄色は警告色ー。うーんやっぱりヤバそー……」

ハル「そうなんだ。じゃあ俺とケリスは退路の確保するか」

ドリトス天使「まあ、確かに虫とかキノコもそういうのあるっていいますもんね」

スズカ「花婿の兄ちゃんも逃げろって言ってたしな、とりあえず逃げれるようにしながら進んでみるか」

スズカ(腹くくれ、うち!)


――彼氏、チャラ男だった――


▶島の海岸線を歩いていくと、突然提灯が立ち並ぶ和風の空間に変わります。石畳の奥、黒髪の狐っ娘に浅黒い金髪のチャラ男が足もなく、幽霊のように纏わりついているのが見えますね


チャラ男「ヒナぁ。今日は、わかってんだろうな?」

ヒナ「う、うん……。今日は放送もお休みして、秋斗と一緒にいる……。視聴者さんにはバレちゃったけど、最初からそういうキャラで売ってたし、ね?」


▶ヒナと呼ばれた黒髪の狐っ娘がそれを喋った瞬間、怨霊のようなものが空間を支配し始めます。怨霊がライブ会場のように騒ぎ出し、ボルテージが上がったのを感じますね


「男避けだと思ってたのに……」

「あれは本当に百合営業だったのか……!?」

「処女膜から声出てないとか普通にビッチやんけ。裏切られたわ」


スズカ「なんやなんや、イベント戦か!?」

スズカ(これが……ほんまもんの羅刹が作る悪鬼かいな!)

ミュシア(うわー。見たくない~)


ヒナ「でも秋斗くん、私第一彼女じゃないんだよね?莉乃ちゃんじゃなくて私が第一彼女でいいんじゃない?」


「なつのんですら、ないとかおかしいだろ……」

「ちゃんと女大事にしろや。ホストじゃねえんだぞ」

「なんでこんなクズと付き合ってるんだ……」


チャラ男「いやそれはまあ、莉乃のほうが早かったし、傍に置いてもらえばいいっつったのはヒナだよなあ?」

ヒナ「それは、そうだけど……」

チャラ男「なら別に順序とかどうでもよくね?愛してやってんだし」


「こいつ何様だよ……!」

「少なくとも三股……まだいるのか?」


リアン「それにしても……もしかしてこれがあの……ゲームの中にも出てくるんだなぁ」

あまねまる「これあれですよね。本体は置物タイプで取り巻き倒すタイプのやつ!ペルソナで見ました!」

ハル「さっきの領主といいなんか嫌な修羅場見せつけられてんな……」


▶戦闘前行動 花梨 戦闘支援機能オン(受け流し、イスティドラール、スヴェル、カットイン、昼の壁、夜の壁、きた!盾きた!メイン盾きた!)

▶戦闘前行動 ミュシア 国栖 マディエ ブリッツホーネット 強化装甲:千早 描けば出る

▶戦闘前行動 スズカ いるだけで嬉しい 力の盾改 葉長 ヴェルフェン 蒼星 広き心 エーテル飲み薬

▶戦闘前行動 リアン 蒼星 蠱惑する霧 エレメントボム ブィストロター トップペース アヌトゥパーダ ニノマエトウマ エレニウムピクシー エレニウムサラマンダー 追伐 ブレイジングインターセプト 


[アストロペドロ]

▶あんず 武器罠 剛招ビート 

▶あんず 心理学

 成功

[ゾビルフォティア]

▶スズカ 通常攻撃

 成功 計42ダメージ

[シャドーベイル]

▶あんず 罠知識

 失敗

[彗星の衝撃(被ダメージ時、割り込み。通常攻撃を行う。この時、生命精神両方にダメージを与える)]

▶スズカ 回避判定

 失敗 両91ダメージ

[コストバッドバリア]

[鎖部の舞姫]

[あんず:回復薬G2]

[スズカ:高速回復薬]

[稲妻風紀呪調]

[蒼色輪廻の荷車:スカイグレイアミュレット]

[オーバルのティオ:ディグダグポン[スンガンの誘い、スンガンの迎え]]

 60ダメージ

[厄災のシャイロック][アシテプト][ポルッカ]

[スズカ:ヒカリサクナ、ティアズカタログ]


スズカ「あっぶな……カウンターでええのもらうとこやったで……!」


▶ヒナ 秋斗からのセクハラメール※罰ゲーム(怨霊を2体召喚する)


[セレスティのデバイス]

[芝桜のネペンティス]

[落とし穴[カムイリムセ、カムイフムケスプ]]83ダメージ

[クラインのエーテルバスター]

[トミノアリス:満月への祈り]

[同期の桜]

[蒼色輪廻の荷車:スカイグレイアミュレット]

[描けば出る:塩への祈り]

[戦友の二輪桜]

[ナッシェタニアエリカ]

▶スズカ 通常攻撃

 成功 計48ダメージ

[スズカ:回復薬]

[夜禍の降り注ぐ光:影の御札]7ダメージ

[彗星の衝撃]

[ミュシア:残像]

[雪の星(回避判定に成功、もしくはダメージ判定が成功しなかった時割り込み。通常攻撃判定を魔法攻撃判定に変換する)]

 両76ダメージ

[ミュシア:夏彩フレア]


▶リアン 蟲呼び 黒域に虚構

[エレメントボム:ディグダグポン]

[エレニウムピクシー:セントリーガン]

[アクセスフラッシュピエナ]

▶スズカ 次元斬[通常攻撃[シャオン、晴思、ヴェテロク、ワカティ]]

 成功 計118ダメージ

[スズカ:牛乳瓶G2]

[エレニウムサラマンダー:スマックショット[スンガンの誘い、スンガンの迎え]]

 計198ダメージ

[彗星の衝撃]

[振りすぎ警察]

▶リアン 回避判定[天運]

 成功

[蟲]32ダメージ

[雪の星]

 両137ダメージ

[花梨:庇う リアン]


[ユニコーンの咆哮(ヒナ死亡時、敵全体の両面ダイス+60 自分以外の敵全快)]

[炎上親衛隊(自動割り込み判定。全員で通常攻撃判定)]

▶ミュシア スズカ リアン 回避判定

 成功

 成功

 ファンブル[何もなし]2799ダメージ

 成功

 成功[天運]

[花梨:庇う ミュシア]

[花梨:2軸ヒンジ式携帯電話2個]

[反転アンチスレからの暴動(自動割り込み判定を見た時、割り込み。攻撃失敗者の半分の回数、通常攻撃判定を魔法攻撃判定に変換して行う)]あんず、スズカ

 2727ダメージ

 2867ダメージ

[花梨:魔法バリア]

[あんず:林檎の板4個]

[援軍防御:ドリトス天使]スズカ


[スピードダウン]

[ニノマエトウマ:スピードアップ]

[よそゆき顔のセレナーデ[サモン鳥[アーマードサモン]]]


[銀翼のゼートゥーア:リペアセントリー]

[エレメントトラップ:ディグダグポン[スンガンの誘い、スンガンの迎え]]

 210ダメージ

▶リアン 回避判定

 成功[天運]

[雪の星]

 2795ダメージ

[ラストナンバーイノベス]

▶ミュシア 生命抵抗

 成功

[プロイキッシャーシャイロック]

[厄災のシャイロック]

[スマックショット[スンガンの誘い、スンガンの迎え]

[セントリーガン]

 計307ダメージ

[トミノアリス:プラシーボ]

[描けば出る:満月への祈り]

[スカーレットハロウィン]

[チェーンソー鼬]

▶ミュシア 通常攻撃[足刀蹴り/小手打ち、旋風]

 成功 1951ダメージ

[消火器河童]

[魔眼]

▶ミュシア 生命抵抗

 失敗

[夢幻の筆運び]


▶ミュシア 魔眼 空振 通常攻撃[足刀蹴り/小手打ち、旋風]

▶ミュシア 生命抵抗

 失敗

 成功 2308ダメージ


リアン「この前ダメダメだった分!今日はなにがなんでも掘る!掘る!掘るー!!」

スズカ「うち、また振り回されるんかーい!」

ミュシア「友情の勝利!」

花梨「基本的な攻撃はともかく、段々と装甲が持たなくなってきていますね。良い方法を考えなければ……」


▶空間が少しずつ崩れ落ちていますね。崩れた先は虚無と思われる黒い空間が広がっています。落ちたら蘇生出来るかすらも怪しいですね


エウリレ「世界の、終わりだ……」

ケリス「星が溶けてるな……」

花梨「これは……空間が崩壊していますね。落ちればまず、助からないでしょう」

リアン「あれは……絶対掘れない!やばーい!」


スズカ「……マズいっ!みんなはよ戻れ!」

あまねまる「危ないですよ!私、まだまだ冒険したいんです!ほら、エウリレさん!」

エウリレ「あ、ごめんね……。ちょっとボケっとしちゃってた」


▶脱出判定

 あんず 失敗3 

▶あんずが足を踏み外して落ちかけた瞬間にドリトス天使がジャンピングキャッチしてそのまま脱出します


リアン「よし、誰も残ってないねー!?うおー全速前進ー!」


――謎の島 野営地――


▶夜もすっかり遅くなった頃、ほうぼうのていで脱出します。さっきまであったはずの道はすっかり消滅しており、ゲームの壁で海がチャプチャプと揺れています


あまねまる「楽しい!インディ・ジョーンズとかこんなんですよね」

ハル「とても現実で経験したくないがな……」

エウリレ「異世界ってああなってるんですね……」

ミュシア「も、もう今日は帰ろっか」

ドリトス天使「セーフ、セーッッフ!」

あんず 「ありがとうございます、あぶないとこを……」

スズカ 「……危なかったわ、天使くん。さっきはホンマ助かったで、あんずちゃんも無事でよかったわ」

リアン「あつーい……!全力疾走するととんでもなく蒸れるのがこのスーツの欠点だ……」


エウリレ「一応調査報告書は書かないと……。狐の化け物に異世界で襲われたって」

花梨「あの空間、結局何なのでしょう。……なんとなく、嫌な感じはありましたが……」

ケリス「星が終わる瞬間とか、まあ見れるものじゃないな……」

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