第23話 『アリゲーターぱんくまらとビッグマムーシの一騎討ち』 その3
ふみたい五世は、旧東京湾側に連なる断崖絶壁に沿いながら、海中から浮き上がる仏像を目指して進み、そこから、上陸したのである。
海上を、時速最高150キロで突っ走ることも可能で、また、低い空中ならば、600キロでも走るという、やや訳の解らない『流星5号』は、ゆっくりと深く切り込んだ崖下に入り、そこから、垂直上昇した。
地球の重力がエネルギー源である。
しかし、そこには、ましかくの、妖獣がいた。
まるで、エアコンの室外機みたいである。
『いらっしゃいませ。ぼくは、クーラー・キーンです。人類の相棒を探していました。ぜひ、お供を。』
『見渡せば
鏡ケ浦に
ともる火の
バイクに乗りぬる
妹に恋らむ。』
『わたつみの
沖にもちゆき
はなつとも
うれむぞ
これは
鬼女なりなむ。』
『カッコ良いです。いま、まさに、アリゲーターぱんくまらと、ビッグマムーシが、荒川沿いにて決闘を始めています。見に行きたいのです。その、バイクにて走れば、間に合うかも。あなたの役に立ちますから、連れてってください。』
ふみたい五世は、興味が湧いたのである。
だから、クーラー・キーンを乗せて、再び海上を、時速600キロ以上でぶっ飛ばした。
10分もあれば、行き着く。
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